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日本人論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2020/01/20

食物アレルギーが惹き起こす腸内微生物叢の調節不全は、IgAを介して口腔内細菌叢の病的変化を誘導する

論文タイトル
Dysregulation of Intestinal Microbiota Elicited by Food Allergy Induces IgA-Mediated Oral Dysbiosis
論文タイトル(訳)
食物アレルギーが惹き起こす腸内微生物叢の調節不全は、IgAを介して口腔内細菌叢の病的変化を誘導する
DOI
10.1128/IAI.00741-19
ジャーナル名
Infection and Immunity
巻号
Infection and Immunity  Volume 88, Issue 1
著者名(敬称略)
片岡 嗣雄 他
所属
朝日大学 口腔感染医療学講座 口腔微生物学分野

抄訳

食物アレルギーは、生命を脅かす過剰な免疫応答であり、その発症には、腸内細菌叢の病的な構成変化(ディスバイオーシス)が関与していることが知られている。しかし、その詳細なメカニズム、ならびに食物アレルギーが口腔内細菌叢に及ぼす影響については不明な点が多い。本研究では、卵白アルブミンを抗原として食物アレルギーモデルマウスを作製し、その糞便中の生菌をMALDI-ToF-MS法(バイテックMS)で解析して、Citrobacter菌群が顕著に増加していることを発見した。この菌は、マウス腸管上皮細胞株からTh2応答を促進するサイトカインであるIL-33の発現を誘導していた。以上より、食物アレルギーによって腸内で増殖したCitrobacterが、IL-33の産生を介して症状を増悪させていることが示された。また、同マウス口腔内ではIgAとそれに結合する細菌が増加しており、食物アレルギーによって口腔細菌叢も変化することが示唆された。

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