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日本人論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2020/02/25

援助付き雇用の低再現プログラムと高再現プログラムにおけるサービスの内容と密度:縦断調査の結果から

論文タイトル
Contents and Intensity of Services in Low- and High-Fidelity Programs for Supported Employment: Results of a Longitudinal Survey
論文タイトル(訳)
援助付き雇用の低再現プログラムと高再現プログラムにおけるサービスの内容と密度:縦断調査の結果から
DOI
10.1176/appi.ps.201900255
ジャーナル名
Psychiatric Services
巻号
Psychiatric Services Published online 3 Jan 2020
著者名(敬称略)
山口創生
所属
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 地域・司法精神医療研究部

抄訳

目的 援助付き雇用プログラムにおけるサービス密度とプログラムの再現性との関連については検証が不十分である。本研究は、ある施設が科学的に効果的とされる援助付き雇用プログラムを実践する際に、どの程度再現しているかについて得点化するフィデリティ尺度を用いて、低再現グループと高再現グループにおけるサービス内容と密度を比較し、日本版個別型援助付き雇用フィデリティ尺度の妥当性を検証することを目的とした。
方法 13施設の援助付き雇用プログラムにおける統合失調症を持つ利用者51名を対象とした。12ヵ月間に渡って、彼らの就労アウトカムとサービス受給データを収集した。本研究は、低再現グループ(7施設のプログラム, 29名)と高再現グループ(6施設のプログラム, 22名)における就労アウトカムやサービス内容、サービス密度を比較した。
結果 両グループにおいて、サービス全体の70%が、就労支援サービスの開始後の最初の6ヵ月間に提供されていた。また、低再現グループの就労率(38%)と比較し、高再現グループは高い就労率(68%)を有していた。高再現グループの就労支援員は施設外の職場開発に最も大きなエフォートを費やしていたが、低再現グループは集団サービスにより多くの時間を費やしていた。加えて、低再現グループと比べ、高再現グループの利用者は、就労前に施設外での支援(アウトリーチサービス)や施設内での就労相談などの個別サービスをより集中的に受けていた。しかしながら、就労後の定着支援について、グループ間のサービス密度の差は観察されなかった。
結論 再現性の高い援助付き雇用プログラムは、特に利用者が就職する前に、施設内外で集中的な個別支援を提供していた。今後の課題として、フィデリティ尺度が計測する組織レベルのサービスの質と個人レベルの定着支援の量、利用者の個別ニーズとの関連を検証することがあげられる。

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