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2021/01/21

CCKレポーターマウスを用いた腸管内分泌I細胞における栄養素感知に関わる遺伝子発現について

論文タイトル
Gene expression of nutrient-sensing molecules in I cells of CCK reporter male mice
論文タイトル(訳)
CCKレポーターマウスを用いた腸管内分泌I細胞における栄養素感知に関わる遺伝子発現について
DOI
10.1530/JME-20-0134
ジャーナル名
Journal of Molecular Endocrinology
巻号
Vol.66 Issue 1 (11–22)
著者名(敬称略)
加藤 朋子, 原田 範雄, 稲垣 暢也 他
所属
京都大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌・栄養内科学

抄訳

CCKは、炭水化物、たんぱく質、脂肪など栄養素の摂取時に腸管内分泌I細胞から分泌される。生体内でI細胞と腸管上皮細胞を区別することが困難であるため、I細胞における栄養素感知に関わる分子の遺伝子発現は不明な点が多い。本研究では、赤色蛍光タンパク質tdTomato (Tomato)が内在性CCKプロモーターの活性化によって生成されるCCKレポーターマウスを作製した。蛍光顕微鏡下でTomato陽性細胞は上部小腸、下部小腸、大腸に発現していた。フローサイトメーター解析では、Tomato陽性細胞は腸管上皮細胞あたり各々0.95、0.54、0.06%の割合で発現していた。CCK mRNAはTomato陰性細胞に比較してTomato陽性細胞で高発現した。脂肪酸受容体GPR120、GPR40、GPR43、GPR119 mRNAは、小腸Tomato陽性細胞で特異的に発現していた。糖輸送担体SGLT1、GLUT2、GLUT5 mRNAは、Tomato陽性および陰性細胞で発現し、特に上部小腸で高かった。ペプチド輸送担体PEPT1 mRNAと受容体GPR93 mRNAはTomato陽性と陰性細胞で発現していたが、CaSR mRNAは上部小腸Tomato陽性細胞で特異的に高発現していた。以上のCCKレポーターマウスの解析から、I細胞は消化管に広く存在し、様々な栄養素感知に関わる分子を発現していることが明らかとなった。

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