抄訳
背景:敗血症患者を対象とした大規模な多施設ランダム化比較試験では、静脈内免疫グロブリンG(IVIG)による予後の改善効果は証明されていません。ただし、敗血症性播種性血管内凝固症候群(DIC)の場合の有効性は十分に研究されていません。 結果/方法論:敗血症性DIC患者80例の重症度スコアと28日生存率に対するIVIGの効果を後方視的に評価しました。感染関連マーカー、凝固関連マーカー、重症度スコア、および28日生存率の変化を、IVIG治療群と未治療群の間で比較しました。 考察/結論:IVIG治療は、28日死亡率は低下させたものの、有意差は認めませんでした。しかし臓器不全評価スコアとDICスコアを有意に減少させ、血小板数を有意に増加させました。