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日本人論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2021/05/26

カルシウムの経口投与は消化管でのカルシウム感知受容体活性化によるPYY分泌促進を介してラットの摂食量を減少させる

論文タイトル
Acute Oral Calcium Suppresses Food Intake Through Enhanced Peptide-YY Secretion Mediated by the Calcium-Sensing Receptor in Rats
論文タイトル(訳)
カルシウムの経口投与は消化管でのカルシウム感知受容体活性化によるPYY分泌促進を介してラットの摂食量を減少させる
DOI
10.1093/jn/nxab013
ジャーナル名
Journal of Nutrition
巻号
Journal of Nutrition Volume 151 Issue 5 (1320–1328)
著者名(敬称略)
五十嵐 晶帆, 比良 徹 他
所属
北海道大学大学院農学研究院 基盤研究部門生物機能化学分野 食品栄養学研究室

抄訳

ヒトや実験動物においてカルシウムを補足した食事を摂取する事で体重や摂食量が減少することが報告されているが、その作用機序は明らかになっていない。本研究では、ラットにカルシウムを単回経口投与することによる食欲への影響とその作用機序について、消化管ホルモンの観点から検討した。塩化カルシウム溶液を経口投与すると、その後の摂食量が減少した。ペプチド-YY(PYY)は、食欲抑制作用をもつ消化管ホルモンであり、PYYのブロッカーとの共投与によってカルシウム投与による摂食量の減少はキャンセルされた。また、十二指腸内への液体飼料投与による門脈中PYY濃度上昇は、カルシウムの添加によって増強され、この増強作用はカルシウム感知受容体(CaSR)のアンタゴニストによってキャンセルされた。以上から、カルシウムの経口投与が消化管のCaSRを活性化し、それに伴うPYY分泌増強を介して食欲が抑制される可能性が示された。

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