抄訳
Faecalibacterium prausnitziiはヒト腸内において最も重要な酪酸産生菌の1種である。これまでの研究において、本菌種は系統学的に種レベルでの違いがあることが示唆されていた。本研究では微生物保存機関に保存されているF. prausnitziiおよび関連菌株を実験に供試し、得られたゲノム情報、表現性状および化学分類学的性状に基づいて、3新種Faecalibacterium duncaniae、Faecalibacterium hattoriiおよびFaecalibacterium gallinarumを提案した。供試菌株の中でF. prausnitzii A2-165株は基準株ではないものの、世界レベルで非常に多くの研究者に利用されている極めて有名な菌株であり、本研究によってF. duncaniaeとして再分類された。また、F. prausnitzii APC922/41-1株もF. hattoriiとして併せて再分類された。