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2022/06/29

NG-Test CARBA 5はカルバペネマーゼ産生グラム陰性桿菌を高い精度で検出できる

論文タイトル
Evaluation of NG-Test CARBA 5 for the detection of carbapenemase-producing Gram-negative bacilli
論文タイトル(訳)
NG-Test CARBA 5はカルバペネマーゼ産生グラム陰性桿菌を高い精度で検出できる
DOI
10.1099/jmm.0.001557
ジャーナル名
Journal of Medical Microbiology
巻号
Volume 71, Issue 6(2022)
著者名(敬称略)
斉藤 開、中野 竜一 他
所属
奈良県立医科大学 医学部 医学科 微生物感染症学

抄訳

昨今カルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌(CPE)が世界の公衆衛生上の大きな脅威となっている。CPEの検出法としてCIM法などが知られているが、結果を得るまで1日ほど必要となる。近年、簡便かつ迅速(判定15分)にCPEを検出できるNG-Test CARBA 5が販売された。NG-Test CARBA 5はイムノクロマト法によって、臨床上重要なカルバペネマーゼであるIMP, KPC, VIM, OXA-48, NDM(Big 5)を検出できることから、臨床現場での応用が期待されている。 本研究では、臨床現場でも分離される各種薬剤耐性菌に対するNG-Test CARBA 5の精度評価を目的とした。カルバペネマーゼ産生グラム陰性桿菌116株(Big 5 107株、Big 5以外9株)とカルバペネマーゼ非産生グラム陰性桿菌48株を用いたところ、感度99.1%(106/107)、特異度100%(57/57)と非常に高い精度で判定されることがわかった。臨床現場において、NG-Test CARBA 5を最初のスクリーニングとして実施することで、迅速診断が可能となり、さらにはポイントオブケア (POCT) 検査としても有効活用されることが期待された。

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