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2022/07/19

切除可能大腸癌における次世代シーケンサーを用いた遺伝子パネル検査の実臨床への適用について

論文タイトル
Real-world application of next-generation sequencing-based test for surgically resectable colorectal cancer in clinical practice
論文タイトル(訳)
切除可能大腸癌における次世代シーケンサーを用いた遺伝子パネル検査の実臨床への適用について
DOI
10.2217/fon-2022-0122
ジャーナル名
Future Oncology
巻号
Vol.18 No.24(2022)
著者名(敬称略)
小桐雅世、清島 亮 他
所属
慶應義塾大学医学部一般・消化器外科

抄訳

目的:本研究は患者から前向きに収集されたreal world dataを解析することにより、切除可能大腸癌における次世代シーケンサー(NGS)を用いた遺伝子パネル検査の意義について評価することを目的とした。
方法:2018年7月から2020年2月までに当院で根治手術を受けた大腸癌患者107名を対象とし、NGSデータと臨床病理学的所見との相関を評価した。
結果: ステージは、Iが28例(26.2%)、IIが40例(37.4%)、IIIが32例(29.9%)、IVが7例(6.5%)であった。病的意義のあるactionable遺伝子は97.2%の症例に認められた。共発現解析により、TP53とAPC遺伝子変異は早期癌でより頻繁に見られた。コピー数変化(CNA)は、右側結腸と早期癌で有意に少なかった。相同組換え修復欠損(HRD)は進行癌でより多く同定され、高HRDは高リスクステージIIの同定に有用であった。
結論:HRDは実臨床において新たな有用性を示す可能性があると考えられた。

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