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日本人論文紹介:詳細

2019/02/14

HER2陽性唾液腺導管癌に対するトラスツズマブ+ドセタキセル療法の第II相試験

論文タイトル
Phase II Trial of Trastuzumab and Docetaxel in Patients With Human Epidermal Growth Factor Receptor 2–Positive Salivary Duct Carcinoma
論文タイトル(訳)
HER2陽性唾液腺導管癌に対するトラスツズマブ+ドセタキセル療法の第II相試験
DOI
10.1200/JCO.18.00545
ジャーナル名
Journal of Clinical Oncology American Society of Clinical Oncology
巻号
Journal of Clinical Oncology 37, no. 2 (January 2019) 125-134.
著者名(敬称略)
高橋 秀聡、多田雄一郎 他
所属
国際医療福祉大学三田病院頭頸部腫瘍センター

抄訳

唾液腺導管癌は、唾液腺癌の10~20%程度を占め、1年間の発症率が10万人あたり0.3人以下とされる希少癌である。標準治療である根治切除術と術後放射線治療を施行しても、約半数が遠隔転移をきたし、5年生存率が約40%の予後不良な高悪性度唾液腺癌である。しかし、症例数が少ないため、これまで標準的薬物療法は確立されていない。病理学的に、本腫瘍は約40%の症例でHER2が強発現を示すことが知られている。そこで、切除不能・再発転移HER2陽性唾液腺導管癌に対するトラスツズマブ+ドセタキセル療法の有効性と安全性を検討する単施設、単アーム、第II相臨床試験(UMIN000009437)を実施した。 トラスツズマブは初回8 mg/kg、維持量6 mg/kgとドセタキセル70 mg/m2 を3週毎に投与した。唾液腺導管癌57例が登録された。奏効率70.2%(95%CI: 56.6–81.6%)、臨床的有用率84.2% (95% CI: 72.1–92.5%)、平均無増悪期間8.9ヶ月(95%CI: 7.8–9.9ヶ月)、平均全生存期間39.7ヶ月(95%CI: not reached)であった。頻度の高い有害事象として、貧血(52例91%)、白血球減少症(51例89%)、好中球減少症(50例88%) であった。最も頻度の高いGrade4の有害事象は好中球減少症(34例60%)であった。Grade3発熱性好中球減少症は8例14%に認めた。Grade2以上の心機能障害、50%以上の心拍出量低下の症例は認めなかった。 本研究により、切除不能・再発転移HER2陽性唾液腺導管癌に対し、トラスツズマブ+ドセタキセル療法が有望な治療であることが示された。

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