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2010/04/08

3T領域別灌流画像を用いた富血管性脳実質外腫瘍の血管供給の評価

論文タイトル
Assessment of Vascular Supply of Hypervascular Extra-Axial Brain Tumors with 3T MR Regional Perfusion Imaging
論文タイトル(訳)
3T領域別灌流画像を用いた富血管性脳実質外腫瘍の血管供給の評価
DOI
10.3174/ajnr.A1847
ジャーナル名
American Journal of Neuroradiology  American Society of Neuroradiology
巻号
American Journal of Neuroradiology Vol. 31, No. 3 (554-558)
著者名(敬称略)
笹尾 明、平井 俊範 他
所属
熊本大学大学院生命科学研究部 放射線診断学分野

抄訳

目的:外頸動脈から栄養される脳実質外腫瘍の血管供給は領域別灌流画像で検討されていない。本研究の目的は領域別灌流画像にて富血管性脳実質外腫瘍の血管供給の評価ができるかどうか、また、情報が得られるかどうかを明らかにすることである。 方法:対象は連続する8例の髄膜腫症例において3T MRIで通常のASLと領域別灌流画像を施行した。MRAの結果に基づき、外頸動脈に選択的ラベリングスラブを置いて領域別灌流画像を施行した。5例は外科手術前にDSAを行った。2名の神経放射線科医が独立して、画質、腫瘍灌流の程度、腫瘍血管領域の範囲を通常のASLと領域別灌流画像で評価した。 結果:通常のASLと領域別灌流画像の画質において読影に影響するものはなかった。通常のASLと領域別灌流画像によって同定された腫瘍血管領域の範囲の比較において、3例で一致、4例で部分的に異なり、1例で完全に不一致であった。観察者間の一致率は大変良好であった(κ=0.82)。DSAを施行した5例において、主要な血管供給が外頸動脈であった4例は一致もしくは部分的に不一致として評価された。血管供給が内頸動脈のみであった1例は完全に不一致と評価された。 結語:外頸動脈の選択的ラベリングによる領域別灌流画像は施行可能であり、富血管性脳実質外腫瘍の血管供給についての情報を提供する。

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