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2013/07/09

グリア細胞が脳傷害から神経を守るカルシウム機構の解明

論文タイトル
Calcium-dependent N-cadherin up-regulation mediates reactive astrogliosis and neuroprotection after brain injury 
論文タイトル(訳)
グリア細胞が脳傷害から神経を守るカルシウム機構の解明
DOI
10.1073/pnas.1300378110
ジャーナル名
Proceedings of the National Academy of Sciences National Academy of Sciences
巻号
PNAS 2013 110 (28) 11612-11617; published ahead of print June 24, 2013, doi:10.1073/pnas.1300378110
著者名(敬称略)
金丸和典、飯野 正光 他
所属
東京大学大学院医学系研究科 細胞分子薬理学教室

抄訳

脳内において神経細胞を取り囲むように存在するグリア細胞は、その数が神経細胞を凌ぎます。通常、グリア細胞は神経細胞の信号伝達をサポートすると考えられています。しかし、てんかんや脳梗塞などの脳疾患、あるいは脳挫傷などの外傷により脳がダメージを受けると、グリア細胞は「通常型」から「病態型」へと姿を変えて神経細胞を保護する機能を獲得します。このような変化が起こるメカニズムには不明な点が多く残されていますが、私たちは、そのメカニズムの一端を明らかにしました。グリア細胞内のカルシウム濃度の変化が、通常型から病態型への変化と神経細胞を保護する作用を獲得するために重要であることが分かりました。

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