抄訳
心筋梗塞や脳卒中などの血栓症においては、予防は治療に優る。しかし血栓準備状態を判定できる測定法は2つしかない。Global Thrombosis Test (GTT)とGlobal Parallel-Plate Thrombosis Test である。これらの測定法は、抗血栓剤の薬効モニタリングや新規抗血栓薬剤の開発に有効なだけでなく、野菜や果物および規則的な運動が血栓準備状態に及ぼす効果の検査にも有効である。この総説は、選別された抗血栓性野菜や果物品種および運動が血栓準備状態を改善するとの報告について考察を加えたものである。GTTあるいは Global Parallel-Plate Thrombosis Test を用いた将来の臨床研究により、抗血栓効果をもつ食事および運動による血栓症予防効果がより確かになると考えられる。