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ERMSをめぐる標準化の動きでは,利用統計情報の送受信に関するSUSHIが正式規格化され,ライセンス情報に関してはすでにONIX-PLのドラフトが発表されているが,収集に関する情報には手がつけられてこなかった。 これは,それらの情報の重要性や優先度が低いことによるのではなく,商用ERMS導入の際に図書館システム(ILS)と同一ベンダーの製品を選択するケースが多く,購入費用や財源などの情報の交換にベンダーを超えた標準規格を作るべきとの要望が結集しなかったことが要因として考えられる。 2008年6月,NISO(米国情報標準化機構)はILSとERMS間の費用関連データの標準化に向けた新たなプロジェクト,CORE(Cost Of Resource Exchange)を発足させることを発表した。その目的は,1. ILSとERMS,そのほかに,同様のデータを取り扱う財務システムなどが交換すべき費用関連のデータ要素を定義,2. これらデータの転送を実現するための実用的なプロトコルを開発,3. ILSやERMS開発者側がプロトコルの可能性と期待度を理解するに役立つ使用例を作ることとしている。 プロジェクトはJeff Aipperspach氏(Serials Solutions),Ted Koppel氏(Auto-Graphics),Ed Riding氏(SirsiDynix)の3名により提案された。その動機として,SirsiDynix社とSerials Solutions社のパートナーシップ,Ex Libris社VerdeへのUnicorn図書システムのデータ転送要望や, DLF/ERMIフェーズ2の報告の3点が挙げられている。 COREプロジェクトは,簡潔さこそが重要であるというKISS(Keep It Simple & Sweet)原則に基づき, 多くのILSとERMSに共通の“コア(中核)”データを追求する。すでに提案されているデータ要素としては注文番号(オーダーID),日付,会計年度,予算,請求金額,発注方法,通貨,購読開始・終了日, 照会No,ベンダー情報,選考者などがあげられており,その他,現在要望されているデータ要素として, 割引率,購読タイプ,契約更新もしくはキャンセル情報,冊子体のキャンセル情報,支払日, ILS情報などが検討されている。 標準化が実現すると,図書館員は複数の重複データをそれぞれのシステムに入力する必要が なくなる。またCOREとSUSHIのデータから,電子ジャーナルの費用対効果のレポートなどを簡単に作成できるようになる。また,ILSとERMSを同一ベンダー製品にする必要性も低くなり,選択の幅が広がる。簡単に,素早く,確かなデータをシステム間で直接転送することは,ERMSそのものの価値の創造にもつながる。 プロジェクトは今後,第一次作業計画を確立,情報収集を完了させ,XMLスキーマ構築に取り掛かる。 試用のための標準ドラフト(DSFTU)公開を経て,2009年3月までに最終ドラフトを公開,最終的に2009年9月までにNISOにおける投票採決,認可を受けANSI/NISO標準規格としての承認を目指す。その動向に今後も注目していきたい。 ・NISO CORE http://www.niso.org/workrooms/core ・ER&L2008 CORE 発表パワーポイント http://smartech.gatech.edu/bitstream/1853/20870/5/Koppel%20Riding%20 Aipperspach%20ERL%202008%20final.ppt ・DLF/ERMI第2フェーズ報告書 http://www.diglib.org/standards/ERMI_Interop_Report_20080108.pdf ・本誌182号【トピックス】 ライセンス情報標準化への試み- LEWGの活動の近況- http://www.usaco.co.jp/u_news/un2fc182.html#topics ・本誌183号 COUNTER Code of Practice Journals and Databases:Release 3のドラフト案を公開 http://www.usaco.co.jp/u_news/un2fc183.html#1
コアな学術ジャーナルのバックナンバー を初号から電子的に提供するプロジェクトJSTORに,新たに「Arts & Sciences VI」コレクションが追加されました。 Arts & SciencesVIコレクションには,経済学,教育学,言語学,政治学,地域研究など,社会科学 全域を網羅する少なくとも120の学術雑誌が,2010年のコレクション完成時までに収録される予定です。 収録コンテンツには,国際情勢および外交政策の分野において,アメリカで最も影響力の大きい出版物とされる“Foreign Affairs”をはじめ,経済・経営分野からは“World Bank Economic Review”,“World Bank Research Observer”,“IMF Staff Papers”などを含みます。この他にもフランスの重要誌“L’Homme”を収録対象とするなど,国際的なタイトルを幅広くカバーしています。また, 既にリリースされている「Business II」コレクションから,「Arts & Science IV」もしくは「Arts & Sciences Complement」に含まれていない30誌以上を収録する予定です。 ・JSTORホームページ Arts & SciencesVIコレクションタイトルリスト http://www.jstor.org/action/showJournalsbrowseType=collectionInfoPage& selectCollection=asvi ・弊社JSTORサイト http://www.usaco.co.jp/products/jstor/index.html
JSTORは,これまで学術機関,非営利機関, 博物館,公共機関を対象にサービスを提供し てきましたが,今回新たに企業・営利団体向け のサービスを開始しました。 企業・営利団体向けコレクションは,経済学,経営学,ビジネス,数学,統計学,自然科学などを含む47分野の学術ジャーナルから約500タイトルが収録される見込みです。収録タイトルリストは以下のJSTORホームページを参照ください。 初年度の価格体系は$5,000のアーカイブ利用料(ACF:Archive Capital Fee)と,$9,000の年間利用料(AAF:Annual Access Fee)から構成されます。2年目以降はAAFのみが請求されますが,この金額は,前年度の実際のアクセス回数によって変動し,4年目以降は,過去3年間分の平均値が採用されることになります。 なお,2008年6月15日から2009年6月30日までの期間,初年度ACFは,通常価格の50%($2,500)で提供されます。 詳細は,弊社までお問合せください。 JSTORホームページ 企業・営利団体向け収録タイトルリスト※随時更新 http://www.jstor.org/action/showJournalsbrowseType=collectionInfoPage&selectCollection=corp ・JSTORホームページ 企業・営利団体向け価格体系 http://www.jstor.org/page/info/participate/new/fees/corporate.jsp ・弊社JSTORサイト http://www.usaco.co.jp/products/jstor/index.html
弊社は,Ex Libris社が提供する横断検索システム「MetaLib」の国内リソースに,国立国会図書館(NDL)が提供するデジタルアーカイブポータル「PORTA (ポルタ)」を追加しました。 PORTAは,日本のデジタル情報資源の総合的なポータルサイトとして2007年10月から国立国会図書館が公開しています。国立国会図書館をはじめ,他の公的・民間機関が保有する複数のデジタルアーカイブを一括して検索することができます(2008年6月時点の検索対象アーカイブ数:25)。キーワード検索として「簡易検索」「詳細検索」のほか,「連想検索」「分類検索」など多角的な検索方法を提供しています。 ・PORTA http://porta.ndl.go.jp/portal/dt
弊社はEndNote X2(12)Windows版の国内での販売を開始しました。これに伴い,従来のバージョンX1(11)の販売を終了しました。 EndNote X2 Windows版の発送開始日は2008年7月18日(金)です。 ●EndNote X2の主な強化点 ・収録レコードに対するフルテキストPDFを自動的にダウンロード&添付 ・新しいグループ機能を追加 -Smart Group 任意の設定に基づき,自動的に収録レコードを分類 -Online Search EndNoteからのデータベース検索画面に簡単アクセス -EndNote Web EndNote Webとの容易なデータ相互転送 -Trash 削除した収録レコードを一時的に保存 ・新しく統合された検索タブでライブラリ内の検索を実行 ・レコードの収録日と最終変更日を新たに管理 ・3,300種類以上の投稿スタイルを搭載 ●動作環境(2008年6月現在) ・対応OS:Windows XP Service Pack 2/ Vista ※Windows XP SP3はサポート対象外。基本動作は検証済み ・RAM容量:256MB以上 ・HD空容量:180MB以上 ・対応ワープロ:MS Word 2003 / 2007 ・CPU:450Mz以上 ・CD-ROMドライブ(インストール時に必要) 価格・無償アップグレード・ご注文方法などの詳細は,弊社ホームページを 参照ください。なお,Macintosh版X2の販売日は未定ですが,情報を入手 次第,弊社ホームページにてご案内します。 http://www.usaco.co.jp/products/isi_rs/endnote.html
米Pubget社が,生物医学分野の新しい検索サービスPubgetを公開しています。 Pubgetは,PubMedと同コンテンツを収録し,選択文献のフルテキストPDF(有料文献においては アブストラクト部分)を検索結果画面の右部分に直接表示します。利用者は,データベースの検索結果からPDF取得までに通常必要とされる手順(複数回のクリック)を軽減することができ,また,Pubgetに登録(有料)した所属機関からは,より多くのフルテキストPDFへのアクセスが可能になるとのことです。 ・Pubget http://pubget.com/site/search
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