本文へスキップします。

H1

国内研究者論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2025/03/17

日本で初めて臨床材料から分離されたParvimonas parvaの完全長ゲノム配列

論文タイトル
Complete genome sequence of Parvimonas parva: first isolate of a human clinical specimen from Japan
論文タイトル(訳)
日本で初めて臨床材料から分離されたParvimonas parvaの完全長ゲノム配列
DOI
10.1128/mra.01252-24
ジャーナル名
Microbiology Resource Announcements
巻号
Microbiology Resource Announcements Vol. 14 No. 3
著者名(敬称略)
林 将大 他
所属
岐阜大学 糖鎖生命コア研究所 糖鎖分子科学研究センター 嫌気性菌研究分野
岐阜大学 高等研究院 微生物遺伝資源保存センター(GCMR)

抄訳

Parvimonas parva は、2021年に新種登録されたPeptoniphilaceae 科に属する偏性嫌気性のグラム陽性球菌である。本菌は発見から日が浅いこともあり、臨床的意義や病原因子に関する知見は見当たらない。
本論文では、泌尿生殖器系に腫瘍を持つ高齢女性の尿サンプルから分離された後、種レベルでの同定不能株として2015年に保存されていたParvimonas sp. GAI15033についてP. parvaであることを確認し、その完全長ゲノムを決定し報告している。解析の結果、P. parva GAI15033のゲノムは1,447,534 bpの円形染色体で構成されていた。本菌は日本で初めて分離同定されたP parvaであり、本ゲノム解析が実施されたP. parvaとしては菌種提案論文に次いで2株目である。本菌における病原性の解明に資する一報と考える。

 

 

 

論文掲載ページへ