【学生必見】無料のEndNote basicとiOSアプリで文献管理
文献管理ソフトを使用していない場合、非常に時間と手間がかかります。
普段論文やレポートを書く際、何を使って参考文献や引用論文を管理していますか?ローカルフォルダ、Excel、テキストなど方法は様々だと思います。中でもExcelを使っての論文管理はメジャーだと思いますが、著者やタイトルを個別に手打ちするには非常に時間と手間がかかります。また、PDFと文献情報を併せて管理することができません。
本コラムでは、論文管理でお悩みの方向けに、無料の文献管理サービスEndNote basicとiOSアプリを活用した使い方をご紹介します。
excelを使った文献管理の例。すべての項目を手入力やコピペする必要があり、非常に煩雑。また、フルテキストPDFは別管理になる。
そして、参考文献リスト作成の際はフォーマットに合わせて手入力の必要がある。
無料で使えるEndNote basicとは?
EndNote basic 概要
- 無料
- webサービス (EndNote Onlineの無料版)
- 文献情報を保存・管理
- 参考文献リストをカンタン作成
- iOSアプリ(iPad、iPhone)と連携
- 2GBまで無料でファイル添付可能
- 使用可能なスタイル数:約21種
EndNote basicは、無料のWeb文献管理サービスです。メールアドレスを登録するだけで、インターネットで検索した文献情報を、個人のライブラリで保存・整理し、管理することができます。
文献情報は、Web of Science、Google Scholar、PubMed等、およそ100種類以上のオンラインデータベースからカンタンに取り込めます。
メールアドレスを登録するだけで100種類以上のオンラインデータベースから文献情報をカンタン取り込み。
ブラウザ拡張機能 EndNote Clickで論文のPDFファイルにワンクリックでアクセスが可能。文献検索、文献情報・フルテキストPDFの取得を劇的に効率化します。文献情報・フルテキストPDFにワンクリックでアクセスし、EndNoteライブラリに追加することができます。
レポートや論文作成の際には、搭載された約21種類のアウトプットスタイルを使って、参考文献リストを投稿規定に合わせて作成します。Cite While You Writeというプラグインをインストールすると、Word上でボタンをクリックするだけでEndNoteライブラリから文献情報を引用できます。
参考文献リストを投稿規定に合わせて作成できるので、レポートや論文作成での参考文献リスト作成もラクラク。
また、EndNote basicのライブラリにある文献情報は、グループ単位で他のEndNote basicユーザーとも共有することができます(※添付ファイルを除く)。例えば、共同著者や研究室のメンバーで同じ文献を読み進めていく際に有効活用できます。
読んだほうがいい論文の文献情報の共有などもカンタンです
EndNote basicのより詳しい機能と使い方については「EndNote basic」をご参照ください。
無料アプリEndNote for iOSで論文を読むのもラクラク
EndNote basicと連携が可能な無料アプリ EndNote for iOSで、iPad・iPhone上で文献情報の表示・編集・整理・共有をカンタンに行えます。
EndNote basicに保存した文献をiPadやiPhoneで見ることができます。ハイライトや手書きのメモを書き加えることができ、拡大・縮小も自由自在です。
EndNote for iOSはPDFの閲覧に便利。 通勤・通学の移動時間、ちょっとしたスキマ時間などにも論文をサッと読めます。
EndNote basicとEndNote for iOSアプリには同期機能があるため、同期を行うとiPad・iPhone上に残したハイライトやメモもEndNote basicに反映されます。EndNote basicでは添付したPDFを閲覧するにはPCなどにダウンロードする必要がありますが、iOSアプリを使用することで、iOS機器で直接閲覧することができます。
これらの便利な機能を使えば、紙で文献を読む時と同様、自分にとって最も分かりやすい形で必要な情報を記録に残し、通勤・通学の移動時間、ちょっとしたスキマ時間など、読みたい時にいつでも文献情報にアクセスできます。
また、AirDropに対応しており、会話で話題になった文献をその場ですぐに共有することも可能です。
思い立ったが吉日!早速文献管理を始めてみよう!
課題提出やレポート期限前に「参考文献は何だっけ?」とあわてて対処していませんか?忙しい日常だからこそ普段から文献管理のクセをつけておくことで、いざという時にあせらずにすみます。
まずは無料で使えるEndNote basicのアカウントを取得して、気になる文献などを取り込んでみてください。
CiNiiで文献を取り込む方法
論文を試しに取り込んでみましょう。Webブラウザ上で機能するEndNote Capture Reference Toolを使用することで、Web上にある文献情報・書籍の情報や、Webページの情報などをカンタンに取り込むことが可能です。
Web上にある文献情報・書籍の情報や、Webページの情報をクリックするだけでカンタン取り込み。
院生や研究者の方は、いつも文献検索で使っているデータベースから、修論引用に使う文献や研究に必要な文献を取り込んでみてください。
Google Scholarから文献情報を取り込む方法
PubMedなどから文献情報を取り込む方法
授業や研究に成果発表は必須ですが、自分の考えに信頼性や説得力を持たせるのに参考文献は欠かせません。文献管理は今から始めることを強く推奨いたします。
EndNote basicとEndNoteデスクトップ版の違い
EndNote basicとデスクトップ版の大きな違いは、EndNote basicが無料のサービスであることに対し、EndNoteデスクトップ版は有料のサービスとなります。
また、前者はWebサービスであり、インターネット上で個人のWebアカウントを作成しますが、後者はソフトウェアのため、PCにインストールする必要があります。ただし、EndNote basicで作成したライブラリは、デスクトップ版にそのまま引継ぐことができます。
その他にも、
・Webへの添付容量は原則無制限(2年間)で、関連ファイルを自在に管理。
・ローカル環境の容量は無制限
・参考文献リストはドラッグ&ドロップでの直感的な操作が可能
など、様々な利点があります。
EndNote Online(basic含む)の詳細な機能比較表についてはこちらをご覧ください。
無料のEndNoteアカウントの違い
本コラムでは、誰でもアカウント作成が可能な「Endnote basic」についてご紹介しましたが、実は「所属機関がWeb of Science導入している」、または「デスクトップ版を購入している」方は、通常のEndNote basicよりもさらに便利に活用できます。
- 通常のEndNote basic
無料のアカウント。ファイル容量の制限や、取り込み可能なデータベース数、対応アウトプットスタイル数などが他アカウントと異なります。
- Web of Science導入機関用EndNote Online
所属機関がWeb of Scienceを導入している場合、「Web of Science導入機関用のEndNote Online」となり、通常の「EndNote Online」と比較すると取り込み可能なデータベース数や使用可能なアウトプットスタイル数が増加します。
- デスクトップ版(有料)付属のEndNote Online
有料のデスクトップ版を購入すると、EndNote Onlineアカウントが付属します。収録レコード件数やファイルの容量に制限がありません。
全ての機能を使うならデスクトップ版(学生用もあり)
EndNote デスクトップ版なら添付容量無制限*で全ての機能を使用できます。
8,000種を超えるアウトプットスタイル、書誌情報からのPDFの自動ダウンロードや、直感的に操作できるインターフェースなど、より便利な機能が搭載されています。
デスクトップ版はオフライン環境でも使用できるので、通信ができない環境でも文献を参照したり、引用することが可能です。
学生にはお得なEndNote 学生用もあります。
*EndNoteオンラインの添付容量無制限期間は原則登録後2年間です。ローカル環境の容量はPCの容量に依存します。
EndNote Online / EndNote for iOSは開発元Clarivate Analyticsがサポートしています。機能についてのお問い合わせや利用方法はClarivate Analyticsへご連絡ください。
Clarivate Analytics サポート
- Tel: 03-4589-3107 フリーコール: 0800-170-5577