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2025/03/24

チクングニアウイルスE2エンベロープタンパク質に対するRNAアプタマーの創製

論文タイトル
Generation of RNA aptamers against chikungunya virus E2 envelope protein
論文タイトル(訳)
チクングニアウイルスE2エンベロープタンパク質に対するRNAアプタマーの創製
DOI
10.1128/jvi.02095-24
ジャーナル名
Journal of Virology
巻号
Journal of Virology Vol. 99, No. 3
著者名(敬称略)
後藤 覚 高橋 理貴 他
所属
東京大学医科学研究所RNA医科学社会連携研究部門

抄訳

核酸アプタマーは有望な創薬モダリティですが、ウイルス中和アプタマーの創製は効率的な開発システムがないため困難でした。そこで本研究では再興ウイルスであるチクングニアウイルス (chikungunya virus: CHIKV) をモデルとして、新規樹立のウイルス様粒子 (virus-like particles: VLPs) 標的試験管内分子進化法を活用しました。CHIKV-VLPs結合RNAアプタマーとして単離されたApt#1は、CHIKVの擬似ウイルス粒子に対してnMレベルの中和活性を示しました。Apt#1は、抗ウイルス化合物を用いた化学遺伝学的アプローチによりE2エンベロープタンパク質のドメインAを標的とすることが示唆され、実際に疑似ウイルス粒子の細胞吸着を阻害しました。本システムはCHIKVをはじめ多様なウイルスの新規中和剤開発プラットフォームの基盤となります。

 

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