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2025/08/28

説明可能な機械学習を用いた1型糖尿病におけるインスリン必要量の予測

論文タイトル
Prediction of Insulin Requirements by Explainable Machine Learning for Individuals With Type 1 Diabetes
論文タイトル(訳)
説明可能な機械学習を用いた1型糖尿病におけるインスリン必要量の予測
DOI
10.1210/clinem/dgae863
ジャーナル名
Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism
巻号
The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, Volume 110, Issue 9, September 2025, Pages e3093–e3100, https://doi.org/10.1210/clinem/dgae863
著者名(敬称略)
芳村 魁 廣田 勇士 他
所属
神戸大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌内科学部門
著者からのひと言
機械学習を用いて1型糖尿病患者の最適インスリン量の予測を試みた研究です。実臨床において最適なインスリン量は各個人で異なり、1型糖尿病患者ではしばしば治療困難な場合がありますが、インスリン量の差異を予測するために重要な情報の探索も試みています。 研究に用いたインスリン量が最適量であったことは、CGMデータを用いて担保しており、今後の臨床応用へ向けた発展性のある研究であると考えています。

抄訳

目的

インスリン投与量の最適化は、インスリン療法における有害事象の発生頻度を減らし、糖尿病合併症を予防するうえで重要である。本研究では、日常診療で得られるデータに基づき1日総インスリン投与量(TDD)を予測する機械学習モデルを開発し、その性能を評価することを目的とした。

方法

単施設後ろ向き観察研究。神戸大学医学部附属病院において持続皮下インスリン注入療法(CSII)と連続皮下ブドウ糖濃度測定器(CGM)を併用した1型糖尿病患者を対象とした。Random Forest、SVM等の機械学習を用いたTDD予測モデルを作成、平均絶対パーセント誤差(MAPE)で性能を評価した。モデルの解釈性を高めるため、説明可能な人工知能のフレームワークを用いた。

結果

研究参加者は110名であり、最も高い性能を示したモデルはRandom Forest(MAPE 19.8%)であった。TDD予測において最も重要な項目は体重であり、次いで腹囲、炭水化物摂取量であった。

結論

本研究では、臨床情報からTDDを予測する機械学習モデルを開発した。インスリン投与量を最適化する方法の確立は、多くの糖尿病患者の治療に貢献する可能性があり、さらなる発展が望まれる。

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