抄訳
Streptomyces javensis、Streptomyces yogyakartensis及びStreptomyces violaceusnigerは基準株の16S rRNA遺伝子塩基配列が一致する。これら3種の関係を調べた。全ゲノム配列を用いたDNA-DNA交雑試験でS. javensis JCM 11446TとS. yogyakartensis JCM 11448Tの相同性は89.4%だったが、これら2株に対するS. violaceusniger NBRC 13459Tの相同性は70%に満たなかった。表現性状やゲノム中のⅠ型ポリケチド合成酵素(PKS)及び非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)遺伝子群も類似したので、S. yogyakartensisをS. javensisに再分類した。また、本研究の過程でStreptomyces rhizosphaericus、Streptomyces cangkringensis及びStreptomyces indonesiensisが同種である可能性が示唆された。これらの基準株間ではDNA-DNA相同性が97%を超え、表現性状も類似し、殆どのPKS及びNRPS遺伝子群が保存されていたので、S. cangkringensisとS. indonesiensisをS. rhizosphaericusに再分類した。以上の再分類に伴いS. javensisとS. rhizosphaericusの記載を変更した。