抄訳
急性期脳梗塞に対する機械的血栓回収術(MT)において、リアルタイム人工知能(AI)支援を用いた初の臨床経験を報告した。局所麻酔下で16例連続にAIソフト(Neuro-Vascular Assist, iMed Technologies)を使用し、ガイディングカテーテルが透視画像から外れた際にリアルタイム通知を行った。通知は全例で正常に作動し、1例あたり平均8.1回の通知が発生。精度97%、再現率99%と高い正確性を示し、126件の真陽性通知のうち25件(20%)では術者が10秒以内に再位置調整を実施した。手技遅延や有害事象は認めず、安全性も確認された。本研究はMTにおけるAIリアルタイム支援の有用性を示す初報の一つであり、今後は大規模検証により臨床的意義が期待される。