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2025/10/15

ヒトヘルペスウイルス6BのU65タンパク質はヒストンと結合し、インターフェロン産生を抑制する

論文タイトル
Human herpesvirus 6B U65 binds to histone proteins and suppresses interferon production
論文タイトル(訳)
ヒトヘルペスウイルス6BのU65タンパク質はヒストンと結合し、インターフェロン産生を抑制する
DOI
10.1128/jvi.00984-25
ジャーナル名
Journal of Virology
巻号
Journal of Virology Ahead of Print
著者名(敬称略)
Haokun Li 本田 知之 他
所属
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・医学部 病原ウイルス学
著者からのひと言
HHV-6Bが宿主免疫を回避する機構の一端を明らかにしました。U65タンパク質がヒストンと結合しIFNβ産生を抑制する仕組みは、HHV-6Bと免疫系の複雑な相互作用を理解する手がかりになると考えています。

抄訳

ヒトヘルペスウイルス6B(HHV-6B)は、突発性発疹の原因として知られ、神経炎症性疾患との関連も報告されています。本研究では、HHV-6Bのテグメントタンパク質「U65」が宿主の特定のヒストンバリアントタンパク質と相互作用し、ウイルス防御に重要なインターフェロンβ(IFNβ)の産生を抑制することを発見しました。本研究は、U65がウイルス感染中に免疫回避を助ける重要な因子であることを初めて示した報告であり、HHV-6Bが宿主免疫を巧妙に回避する新たなメカニズムはHHV-6Bの新たな治療標的となる可能性を秘めています。

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