抄訳
Pseudomonas fluorescensは、世界中で様々な研究に利用されている細菌である。2025年6月現在、約200株のP. fluorescensのゲノム配列がRefSeqデータベースに登録されているが、平均ヌクレオチド同一性(ANI)で真のP. fluorescens(P. fluorescens sensu stricto)と同定された株はわずか9株であり、世界中で利用されてきたP. fluorescensの大部分がP. fluorescens sensu strictoではないことを意味している。本研究では、日本産イチゴから単離されたP. fluorescens sensu stricto の候補であるMAFF 301597株及びMAFF 301598株のドラフトゲノム配列を取得し、P. fluorescens ATCC 13525基準株とのANIを計算したところ、同種と判断できる閾値(95%)を大幅に上回ったため、P. fluorescens sensu strictoに分類できることが実証された。