抄訳
MOB-typerは、プラスミドの複製遺伝子(rep遺伝子)、接合関連遺伝子(mob遺伝子)、および接合形成装置(mpf遺伝子)に基づいて型別を行うツールであり、細菌のゲノム解析で広く利用されている。本論文は、プラスミドの分類手法の歴史的経緯を整理した上で、MOB-typerによるシュードモナス属菌プラスミドのrep分類に誤りがあり、系統的に異なるグループ(IncP-1、IncP-2、IncP-6、IncP-7、IncP-9など)が全て「IncP」と分類され、その誤情報が各種データベースなどを介して拡散している懸念を指摘した。