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2025/12/22

生体イメージングで捉える関節内白血球の動態解明

論文タイトル
In Vivo Imaging Uncovers the Migratory Behavior of Leukocytes within the Joints
論文タイトル(訳)
生体イメージングで捉える関節内白血球の動態解明
DOI
10.3791/68091-v
ジャーナル名
Journal of Visualized Experiments(JoVE)
巻号
J. Vis. Exp. (226), e68091
著者名(敬称略)
宮部 千恵 宮部 斉重 他
所属
聖マリアンナ医科大学 免疫学・病害動物学 宮部研究室
著者からのひと言
本動画論文の最大の魅力は、「論文を読むだけでは分からない細胞の動き」を実際に目で見て理解できる点にあります。関節という観察が難しい臓器での免疫細胞挙動を、手技・セットアップ・解析まで含めて動画で学べるため、研究室への導入や再現性の高い実験系構築に直結します。インビボイメージングに興味をもち、関節炎研究、免疫学、創薬評価に携わる研究者にとって、実践的JoVEなコンテンツです。

抄訳

関節炎研究において、免疫細胞が関節へどのように遊走・浸潤し、炎症を形成するのかを「生きたまま」観察することは長年の課題であった。本論文では、独自に確立した関節内インビボイメージング技術を用い、マウス関節内における白血球の動態をリアルタイムかつ高解像度で可視化する手法を詳細に紹介している。本動画を通じて、白血球の血管外遊走、関節組織内での遊走様式、炎症環境に応じた挙動変化を視覚的に理解することが可能である。本手法は、関節炎の病態解明のみならず、抗炎症薬や免疫調節薬の作用評価、創薬研究における新たな評価基盤として高い汎用性を有しており、基礎研究者から臨床研究者まで幅広い分野での活用が期待される。

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