抄訳
関節炎研究において、免疫細胞が関節へどのように遊走・浸潤し、炎症を形成するのかを「生きたまま」観察することは長年の課題であった。本論文では、独自に確立した関節内インビボイメージング技術を用い、マウス関節内における白血球の動態をリアルタイムかつ高解像度で可視化する手法を詳細に紹介している。本動画を通じて、白血球の血管外遊走、関節組織内での遊走様式、炎症環境に応じた挙動変化を視覚的に理解することが可能である。本手法は、関節炎の病態解明のみならず、抗炎症薬や免疫調節薬の作用評価、創薬研究における新たな評価基盤として高い汎用性を有しており、基礎研究者から臨床研究者まで幅広い分野での活用が期待される。