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2026/01/05

標準的リガンド結合ドメイン内のEGF特異的O-グルコース糖鎖伸長構造の違いはDLL1/4 - NOTCH1シグナル伝達を制御する

論文タイトル
Differential O -glucose elongation on a specific EGF repeat within the canonical ligand–binding domain regulates DLL1/4-NOTCH1 signaling
論文タイトル(訳)
標準的リガンド結合ドメイン内のEGF特異的O-グルコース糖鎖伸長構造の違いはDLL1/4 - NOTCH1シグナル伝達を制御する
DOI
10.1073/pnas.2504827122
ジャーナル名
Proceedings of the National Academy of Sciences
巻号
Proceedings of the National Academy of Sciences Vol.122 No.43 e2504827122
著者名(敬称略)
塚本 庸平 竹内 英之 他
所属
静岡県立大学薬学部 生化学分野
著者からのひと言
糖鎖生物学の観点で見ると、タンパク質上の糖鎖構造として本論文で報告したNeu5Ac-Galactose-Glucoseという構造は、我々の知る限り、これまでに知られていなかったものである。さらにこの構造を合成するのはラクトース合成酵素のB4GALT1であることが明らかになったが、一般的にその際に必要となるラクトアルブミンの非存在下でも、この構造は合成されることも明らかになった。Notch受容体研究の観点では、たった一か所の糖鎖修飾の変化がNotchシグナルを大きく変化させることを報告している。このように糖鎖生物学、Notch受容体研究の両面で興味深い発見を報告している。

抄訳

Notchは多細胞生物の発生、分化、恒常性に重要なシグナル伝達受容体である。Notchは細胞外に多数の上皮増殖因子 (EGF) 様リピートと呼ばれる構造を持つ。このNotchの機能はEGFに存在する複数の翻訳後修飾に制御されていることが知られている。その一つであるO-グルコース糖鎖はこれまでキシロース二残基により伸長されることが知られていた。しかし、筆者らは、精密な質量分析法を用いて、O-グルコースがガラクトースとN-アセチルノイラミン酸(Neu5Ac)によっても伸長されうることを発見した。この新たに発見した構造はNOTCH1とNOTCH3の特定のEGFのみに付加する。さらに、EGF内の糖鎖修飾部位ではない特定のアミノ酸に強く依存して存在していることが明らかになった。この構造の機能として、NotchとNotchリガンドであるDLL1およびDLL4との結合を抑制し、Notchシグナルを抑制していることが明らかになった。さらに、リンパ球前駆体細胞においては、DLL1およびDLL4によるNotchシグナル依存的なT細胞への分化を抑制することも明らかになった。これらの発見はO-結合型糖鎖修飾による複雑なNotch受容体制御機構の理解に貢献する。

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