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2026/01/21

脳オルガノイドを用いたミトコンドリア病MELAS病態モデルの構築

論文タイトル
Modeling Mitochondrial Disease Using Brain Organoids: A Focus on Mitochondrial Encephalomyopathy, Lactic Acidosis, and Stroke-like Episodes
論文タイトル(訳)
脳オルガノイドを用いたミトコンドリア病MELAS病態モデルの構築
DOI
10.3791/69303-v
ジャーナル名
Journal of Visualized Experiments(JoVE)
巻号
J. Vis. Exp. (224), e69303
著者名(敬称略)
川野 史帆里 藤岡 正人 他
所属
北里大学医学部 分子遺伝学
著者からのひと言
本研究では、患者由来iPS細胞から作製した脳オルガノイドを用い、ミトコンドリア病MELASの病態を再現・解析する手法を確立しました。脳内で進行する神経機能障害を三次元的、二次元的に捉えることで、従来モデルでは困難であった病態理解を可能にしています。本成果は、MELASの病態解明を加速させ、次世代の創薬プラットフォームとして大きく貢献することが期待されます。

抄訳

MELASは、ミトコンドリアDNA変異(特にm.3243A>G)によって引き起こされる代表的なミトコンドリア病である。本研究ではMELASの病態生理を解明するため、患者由来iPS細胞から脳オルガノイドを作製した。患者脳オルガノイドは、m.3243A>G変異のヘテロプラスミー率に依存して、大きさや形態、神経誘導効率に明確な差異を示した。さらに、オルガノイドから解離したニューロンをハイスループットな薬剤スクリーニングに適した二次元培養系へと展開したところ、神経ネットワーク形成においてもヘテロプラスミー依存的な顕著な違いが認められた。 これらの結果は、患者由来iPS細胞を用いたオルガノイドモデルが、MELASの発症機構の解明および創薬研究に有用なプラットフォームであることを示している。

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