抄訳
栽培イチゴ(Fragaria × ananassa Duch.)の品種識別を目的として開発された25のDNAマーカー(Cleavage Amplified Polymorphic Sequence[CAPS]マーカー)について、14研究機関の参画によるブラインド試験を行い、開発技術のジェノタイピング(遺伝子型決定)能力の妥当性を確認した。その結果、12マーカーの感度および特異性は100%、別の12マーカーでは95%以上、残りの1マーカーでは90%以上であることが確認された。このことから、開発されたジェノタイピング法は高い再現性があり、実際に栽培イチゴの品種特定を行う際には有用なツールとなることが示された。本論文は、DNAマーカーによる作物のジェノタイピング法について統計的に妥当性を確認した初めての報告である。