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2006/04/27

骨髄内骨髄移植法を用いた骨粗鬆症の治療

論文タイトル
Treatment of Senile Osteoporosis in SAMP6 Mice by Intra-Bone Marrow Injection of Allogeneic Bone Marrow Cells
論文タイトル(訳)
骨髄内骨髄移植法を用いた骨粗鬆症の治療
DOI
10.1634/stemcells.2005-0068
ジャーナル名
Stem Cells 
巻号
Stem Cells 24: 399-405, 2006
著者名(敬称略)
池原 進 他
所属
関西医科大学病理学第一講座

抄訳

老化促進マウス(SAM)のサブタイプSAMP6は、早期に骨粗鬆症を発症する。我々は、これまで骨髄内骨髄移植によって、ドナーの造血系の細胞のみならず、間葉系の細胞も置換できることを見出した(Blood 97: 3292-3299, 2001)。そこで、SAMP6を用いて、骨粗鬆症の予防を試み、正常マウスの全骨髄細胞(造血幹細 胞と間葉幹細胞を含む)を骨髄内に移植することによって、予防に成功した(Stem Cells 20: 542-551, 2002)。レシピエントの骨髄ストローマ細胞は、ドナー側に置換していることも確認した。 今回、骨粗鬆症発症後のSAMP6に若齢(8週齢)の正常マウスの骨髄細胞を骨髄内骨髄移植することによって、治療も可能であることを明らかにした。 将来、骨髄内骨髄移植が、ヒトで安全に実施できるようになれば、骨粗鬆症の根本治療 になることが期待される。

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