抄訳
我々のような「目」を持っていない単細胞生物でも実は周りの形の違いに応じて棲家を選んでいることが分かりました。そんな能力を持った単細胞生物の名は「ソライロラッパムシ」。体の大きさは1 mm程、肉眼では点にしか見えない生き物ですが、普段はラッパのような形で水の中を泳ぎ、自身の棲家を探しまわっています。どのような場所を棲家として好み、どうやって選んでいるのでしょうか。
ラッパムシが生きるミクロな水環境中にはたくさんの構造物がありふれています。そこで自然界のミクロな形の複雑さ模した観察容器を使ってソライロラッパムシの行動を観察しました。その結果、すみっこを棲家として好むことが分かりました。もちろん神経系や視覚情報は持っていませんが、体の形を変化させるシンプルな機構によって探索の空間解像度を切り替え、空間中のすみっこを見つけやすくする戦略をとっていることも行動観察と行動シミュレーションから明らかになりました。