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2026/03/24

未破裂脳動脈瘤に対する経橈骨動脈アプローチにおける8Frガイディングカテーテル誘導の実現可能性と安全性:シース併用法とシースレス法の傾向スコアマッチング比較

論文タイトル
Feasibility and Safety of 8F Guiding Catheter Navigation in Transradial Neurointervention for Unruptured Intracranial Aneurysms: A Propensity Score–Matched Comparison of Sheath-Based versus Sheathless Approaches
論文タイトル(訳)
未破裂脳動脈瘤に対する経橈骨動脈アプローチにおける8Frガイディングカテーテル誘導の実現可能性と安全性:シース併用法とシースレス法の傾向スコアマッチング比較
DOI
10.3174/ajnr.A8987
ジャーナル名
American Journal of Neuroradiology
巻号
February 2026, 47 (2) 363-370
著者名(敬称略)
府賀 道康 他
所属
東京慈恵会医科大学付属病院 脳神経外科
著者からのひと言
経橈骨動脈アプローチでは、大口径デバイス使用時の安全性が常に課題となります。本研究は、未破裂脳動脈瘤治療における8Frガイディングカテーテル使用時に、8Frシース併用がシースレス法と比べて橈骨動脈閉塞や攣縮を抑えつつ、成功率や他の合併症を損なわない可能性を示しました。TRAの実践を一歩前進させる知見です。

抄訳

近年、脳血管内治療では、穿刺部合併症の少なさや患者負担の軽減から、経橈骨動脈アプローチ(TRA)が広く用いられている。一方、8Frのような大口径デバイス使用時には、橈骨動脈閉塞や攣縮などのアクセス部合併症が懸念されるため、挿入システム全体の外径を抑える目的でシースレス法が選択されることも多い。しかし、8Frシース併用法とシースレス法を直接比較した検討はこれまで限られていた。本研究では、未破裂脳動脈瘤に対して8Frガイディングカテーテルを用いてTRAで治療した症例を後方視的に解析し、8Frシース併用群とシースレス群を比較した。傾向スコアマッチ後の解析では、手技成功率に有意差を認めなかった一方、シース併用群では橈骨動脈閉塞および橈骨動脈攣縮の発生率が有意に低かった。アクセス部・非アクセス部合併症の増加も認めず、未破裂脳動脈瘤に対するTRAにおいて、8Frシース併用は実行可能かつ安全であり、適切な症例では有用な選択肢となる可能性が示された。

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