抄訳
頭蓋内硬膜動静脈瘻は比較的まれな疾患であるが、静脈梗塞やくも膜下出血を引き起こすことがある。本研究では日本脳神経血管内治療学会の全国レジストリー (JR-NET)に登録された2007年から2019年の硬膜動静脈瘻に対する血管内治療6470例を解析し、治療方法や治療成績の変化を検証した。その結果、Onyx®などの析出型液体塞栓物質が導入されたことで、従来は直達手術が行われることの多かったテント部や前頭蓋窩の硬膜動静脈瘻に対する血管内治療の件数が約5倍に増加し、経動脈的塞栓術の完全閉塞率も有意に向上した。一方で、これらの新しい塞栓物質の使用は合併症リスクとも関連していたが、学会認定指導医による監督下で治療を行うことで、そのリスクが低減されることも示された。