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2026/05/18

チューブリンアセチル化の欠損は、鞭毛軸糸のターンオーバーを促進し、細胞質性微小管を増加させる

論文タイトル
Tubulin acetylation deficiency promotes axonemal turnover and increases cytoplasmic microtubules
論文タイトル(訳)
チューブリンアセチル化の欠損は、鞭毛軸糸のターンオーバーを促進し、細胞質性微小管を増加させる
DOI
10.1091/mbc.E26-01-0058
ジャーナル名
Molecular Biology of the Cell
巻号
Molecular Biology of the Cell Vol. 37, No. 6
著者名(敬称略)
久保 智広 他
所属
山梨大学大学院 総合研究部 医学域 解剖学講座構造生物学教室
著者からのひと言
チューブリン翻訳後修飾の中でも、アセチル化は古くから最も研究が進められてきた修飾の一つです。私たちは、微小管研究に適した単細胞緑藻類クラミドモナスを用いて、チューブリンアセチル化が完全に欠損した株を作製しました。その結果、鞭毛および細胞質性微小管の動態に大きな異常が生じることを見出しました。このような現象はこれまで報告されておらず、単細胞モデルを用いた研究の有用性を示す結果であると考えています。

抄訳

微小管を構成するチューブリンは、多様な翻訳後修飾を受ける。本研究では、鞭毛・繊毛研究のモデル生物である単細胞緑藻類クラミドモナスを用い、チューブリンアセチル化が細胞全体の微小管動態に果たす役割を追究した。クラミドモナスでは、チューブリンアセチル化は鞭毛軸糸およびルートレット微小管と呼ばれる一部の細胞質性微小管に観察される。αチューブリンアセチル基転移酵素1 (αTAT1)をゲノム編集によりノックアウトした変異株atat1-1を樹立したところ、atat1-1ではチューブリンアセチル化が完全に消失していた。ダイオアリオンアッセイによる解析から、atat1-1では軸糸のターンオーバー頻度が著しく増加することが明らかになった。加えて、興味深いことに、atat1-1ではルートレット微小管だけでなく全ての細胞質性微小管の量が有意に増加していた。これらの結果は、チューブリンアセチル化が軸糸微小管の安定性維持に関与するとともに、細胞全体の微小管の動態制御を担っていることを示唆するものである。

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