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日本人論文紹介:詳細

2019/09/03

ストレスによって引き起こされる母乳タンパク質の低下には、乳腺由来のノルアドレナリンによる作用が関与している。

論文タイトル
Stress-Induced Suppression of Milk Protein Is Involved in a Noradrenergic Mechanism in the Mammary Gland
論文タイトル(訳)
ストレスによって引き起こされる母乳タンパク質の低下には、乳腺由来のノルアドレナリンによる作用が関与している。
DOI
10.1210/en.2019-00300
ジャーナル名
Endocrinology
巻号
Endocrinology Vol.160 No.9 (2074–2084)
著者名(敬称略)
千葉 健史 他
所属
北海道科学大学薬学部薬学科 臨床薬学部門 臨床薬剤学分野

抄訳

授乳期のストレスは、母乳タンパク質等の母乳成分や、母乳産生量の低下を引き起こすことが知られている。本研究では、始めに、ヒト母乳中にノルアドレナリン(NA)が存在していること、乳腺上皮がNAを合成し、母乳中へ分泌していることを明らかにした。また、マウスモデルを用いた実験により、ストレス負荷マウスでは、乳腺上皮におけるNA合成律速酵素のチロシン水酸化酵素の発現や母乳中NA濃度が上昇すること、その一方で母乳タンパク質の一つであるβ-カゼイン濃度は減少することが明らかとなった。さらに、マウス乳腺上皮の頂端膜側(母乳側)にはアドレナリンβ2受容体が発現していることが明らかとなった。一方、NAで処理した正常ヒト乳腺上皮細胞HMECにおけるβ-カゼインの発現量はNA濃度依存的に減少し、β2刺激薬サルブタモールで処理した非腫瘍性ヒト乳腺上皮細胞MCF-12Aにおけるβ-カゼインの発現量もサルブタモール濃度依存的に減少した。これらの結果は、ストレスによる母乳タンパク質の減少には、上昇した母乳中NAによるアドレナリンβ2受容体を介した作用が関与していることを示唆している。

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