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日本人論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2019/12/16

2014年から2016年の間に本邦の82医療施設で分離されたClostridioides difficileの薬剤感受性および全ゲノム解析による特徴付け

論文タイトル
Antimicrobial Susceptibility and Molecular Characterization Using Whole-Genome Sequencing of Clostridioides difficile Collected in 82 Hospitals in Japan between 2014 and 2016
論文タイトル(訳)
2014年から2016年の間に本邦の82医療施設で分離されたClostridioides difficileの薬剤感受性および全ゲノム解析による特徴付け
DOI
10.1128/AAC.01259-19
ジャーナル名
Antimicrobial Agents and Chemotherapy
巻号
Antimicrobial Agents and Chemotherapy Volume 63, Issue 12
著者名(敬称略)
青木 弘太郎 他
所属
東邦大学医学部 微生物・感染症学講座

抄訳

全国の医療施設で実施されたバンコマイシン (VCM) 対照二重盲検無作為化並行群間比較フィダキソマイシン (FDX) 第三相試験に参加した成人Clostridioides difficile感染症 (CDI) 患者から治療前後に分離されたC. difficileについて、薬剤感受性測定ならびに全ゲノム解析による分子生物学的特徴づけを行った。全285株のC. difficileが82施設の患者から分離され、うち188株が治療前に分離された。さらにそのうち87株がFDX、101株がVCM治療群だった。治療前に分離された菌株はFDXに低感受性あるいはバンコマイシンに耐性を示さなかった。それらの菌株は32のsequence types (STs)に分けられ、最も高率に検出されたのはST17 (n=61 [32.4%])であり、次いで ST8 (n=26 [13.8%])、ST2 (n=21 [11.2%])だった. コアゲノム分子系統解析の結果、各施設におけるアウトブレイク発生は否定的だった。トキシンA+B+バイナリトキシン-の遺伝子型の菌株が最も多かった (n=149 [79.3%])。FDX治療群87症例のうち6症例でFDX低感受性株が分離された。それら6症例の治療前後に分離された菌株のFDX標的酵素アミノ酸配列を比較した結果、FDX感受性低下に寄与する既知の変異RpoB Val1143Leu/Gly/AspあるいはRpoC Arg89Glyおよび未報告の変異RpoB Gln1149ProあるいはRpoC Arg326Cysが検出された。アリル組換え実験は実施しなかった。本邦のFDX治験参加患者において、FDX使用前にはFDX低感受性株は分離されなかったが、同薬剤の使用後にはFDX低感受性変異株が検出された。

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