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日本人論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2019/12/23

嫌気性繊毛虫とそのヒドロゲノソームに付随する2つの細胞内共生体、ホロスポラ類縁α- Proteobacteriaとメタン生成アーキアからなる3者間共生系

論文タイトル
Tripartite Symbiosis of an Anaerobic Scuticociliate with Two Hydrogenosome-Associated Endosymbionts, a Holospora-Related Alphaproteobacterium and a Methanogenic Archaeon
論文タイトル(訳)
嫌気性繊毛虫とそのヒドロゲノソームに付随する2つの細胞内共生体、ホロスポラ類縁α- Proteobacteriaとメタン生成アーキアからなる3者間共生系
DOI
10.1128/AEM.00854-19
ジャーナル名
Applied and Environmental Microbiology
巻号
Applied and Environmental Microbiology Volume 85, Issue 24
著者名(敬称略)
竹下 和貴、新里 尚也
所属
琉球大学・熱帯生物圏研究センター

抄訳

嫌気性繊毛虫の多くは細胞内にメタン生成アーキアとバクテリアを細胞内共生させているが、培養による維持が難しいためにその生理や生態について解析が進んでいない。本研究では、排水処理施設より嫌気性繊毛虫GW7株の安定培養株を確立し、電子顕微鏡観察とドメイン特異的な蛍光 is situ ハイブリダイゼーション(FISH)により、GW7株が細胞質内にアーキアとバクテリアの細胞内共生体を保持していることを明らかにした。これらの細胞内共生体は、嫌気環境下で水素とATPを生産する細胞内小器官であるヒドロゲノソームにそれぞれ付随しており、16S rRNA遺伝子のクローン解析や共生体特異的なFISHにより、細胞内共生アーキアはMethanoregula属のメタン生成アーキアであり、これは以前にGW7株とは系統的に離れたMetopus属繊毛虫の細胞内共生体として報告されていたものに近縁であった。細胞内共生バクテリアは、様々な繊毛虫の細胞内共生体が含まれるα-ProteobacteriaのHolosporaceae科に属していた。本研究では、この細胞内共生体について、Candidatus Hydrogenosomobacter endosymbioticusとして新属、新種提案を行った。

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