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日本人論文紹介:詳細

2020/01/22

スーパーセンチナリアンにおけるCD4陽性キラーT細胞のクローン性増殖

論文タイトル
Single-cell transcriptomics reveals expansion of cytotoxic CD4 T cells in supercentenarians
論文タイトル(訳)
スーパーセンチナリアンにおけるCD4陽性キラーT細胞のクローン性増殖
DOI
10.1073/pnas.1907883116
ジャーナル名
Proceedings of the National Academy of Sciences
巻号
PNAS November 26, 2019 116 (48) 24242-24251
著者名(敬称略)
橋本浩介、広瀬信義、ピエロカルニンチ 他
所属
理化学研究所生命医学研究センター トランスクリプトーム研究チーム

抄訳

スーパーセンチナリアンは110歳に到達した特別長寿な人々のことを指し、自立的な生活を送る期間が長いことから、理想的な健康長寿のモデルと考えられている。我々は、スーパーセンチナリアン7人と50~80歳の5人から採血を行い、末梢血単核球を抽出して1細胞レベルのトランスクリプトーム解析を行った。合計で約6万細胞を調べたところ、スーパーセンチナリアンでは、通常あまり存在しないCD4陽性キラーT細胞が増加していることが明らかになった。これらのT細胞はCD4陽性でありながらCD8陽性キラーT細胞に似た遺伝子発現パターンを示す。更に、2人のスーパーセンチナリアンについて、T細胞受容体の配列を1細胞レベルで解析した。その結果、多くのCD4陽性キラーT細胞が同一の受容体を持つことが明らかになり、特定の抗原に対してクローン性増殖を起こしたことが示唆される。今後の研究によって、CD4陽性キラーT細胞が老化や長寿において果たす役割の解明が期待される。

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