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日本人論文紹介:詳細

2020/02/17

多様な遺伝的系統のHaemophilus influenzaeから誘導したフルオロキノロン耐性変異株での新規フルオロキノロン耐性関連遺伝子変異の同定

論文タイトル
In Vitro Derivation of Fluoroquinolone-Resistant Mutants from Multiple Lineages of Haemophilus influenzae and Identification of Mutations Associated with Fluoroquinolone Resistance
論文タイトル(訳)
多様な遺伝的系統のHaemophilus influenzaeから誘導したフルオロキノロン耐性変異株での新規フルオロキノロン耐性関連遺伝子変異の同定
DOI
10.1128/AAC.01500-19
ジャーナル名
Antimicrobial Agents and Chemotherapy
巻号
Antimicrobial Agents and Chemotherapy Volume 64, Issue 2
著者名(敬称略)
本田 宏幸、佐藤 豊孝 他
所属
札幌医科大学 医学部 微生物学講座

抄訳

Haemophilus influenzaeは呼吸器感染症を引き起こす病原菌であるが、β-lactam系抗菌薬耐性、特にβ-lactamase-negative high-level ampicillin-resistant H. influenzae (high-BLNAR)の増加が問題となっている。また、その治療薬となるフルオロキノロンに耐性を示す株も報告されている。本薬剤耐性の出現メカニズムの解明の為、我々は、フルオロキノロン感受性臨床分離株29株をモキシフロキサシン存在下(0.03~128 mg/L)で継代培養し本耐性変異株を選択した。17株(58.6%)がモキシフロキサシに感受性低下を示し、その内10株(34.5%)が、CLSIのbreakpoint(MIC >1mg/ L)を超えた(10株中7株はhigh-BLNAR)。これら変異株から既知のキノロン耐性決定領域(QRDR)での遺伝子変異に加え、45の遺伝子に56の新規な遺伝子変異を同定した。その中で、GyrA のGlu153Leu、ΔGlu606、GyrBのSer467Tyr、Glu469Asp、そしてOmpP2変異がフルオロキノロン耐性に関与していることを見出した。以上から、本研究ではH. influenzaeは複数の新規変異を伴いフルオロキノロン耐性を獲得し、本耐性はhigh-BLNARに高頻度に付与されることを明らかにした。high-BLNARが増加している背景から、臨床現場でのフルオロキノロン耐性H. influenzaeの動向には注視する必要がある。

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