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日本人論文紹介:詳細

2020/03/11

アクネ菌における新規マクロライド・クリンダマイシン耐性遺伝子erm(50)をコードする転移性多剤耐性プラスミドの発見

論文タイトル
Transferable Multidrug-Resistance Plasmid Carrying a Novel Macrolide-Clindamycin Resistance Gene, erm(50), in Cutibacterium acnes
論文タイトル(訳)
アクネ菌における新規マクロライド・クリンダマイシン耐性遺伝子erm(50)をコードする転移性多剤耐性プラスミドの発見
DOI
10.1128/AAC.01810-19
ジャーナル名
Antimicrobial Agents and Chemotherapy
巻号
Antimicrobial Agents and Chemotherapy Volume 64, Issue 3
著者名(敬称略)
青木 沙恵、中瀬 恵亮 他
所属
東京薬科大学 薬学部 病原微生物学教室

抄訳

 薬剤耐性アクネ菌 (Cutibacterium acnes) は、世界中で出現および流行している。アクネ菌における主要なマクロライドおよびクリンダマイシン耐性因子として、23S rRNA変異およびerm(X)遺伝子の獲得が知られている。我々は、2008年および2013-2015年にそれらの耐性因子を有さない8株の高度マクロライド・クリンダマイシン耐性アクネ菌を異なるざ瘡患者から分離した。そこで、新規の耐性因子を同定するための研究を行った。Whole genome sequenceにより、新規の薬剤耐性遺伝子であるerm(50)とtet(W)をコードする新規のプラスミドpTZC1 (length, 31,440 bp) を見出した。pTZC1は耐性因子が認められなかった8株すべてから検出され、これらの株はマクロライド・クリンダマイシンに高度耐性を示した (MIC, ≥256 μg/ml)。また、pTZC1はアクネ菌株間を接合伝達で伝播し、マクロライド・クリンダマイシン耐性およびテトラサイクリン耐性を付与した。
 本研究では、アクネ菌で転移する多剤耐性プラスミドを初めて発見した。本プラスミドの流行は、ざ瘡の抗菌薬治療における大きな脅威となりうる。

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