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日本人論文紹介:詳細

2021/01/26

抗PD-1/PD-L1抗体阻害薬の再投与が有効であった転移性乳癌の一例

論文タイトル
Rechallenge of anti-PD-1/PD-L1 antibody showed a good response to metastatic breast cancer: a case report
論文タイトル(訳)
抗PD-1/PD-L1抗体阻害薬の再投与が有効であった転移性乳癌の一例
DOI
10.2217/imt-2020-0242
ジャーナル名
Immunotherapy
巻号
Immunotherapy Vol.13, No.3, 2021
著者名(敬称略)
大谷 陽子 他
所属
国立病院機構大阪医療センター 乳腺外科

抄訳

免疫チェックポイント阻害薬の再投与は乳癌以外の癌腫でいくつか報告があるが、乳癌での報告はない。今回アテゾリズマブ+nab-PTX既治療の転移性乳癌に、ペムブロリズマブが有効であった症例を経験したので報告する。
症例:55歳の女性が、乳房腫瘤と肺多発腫瘤影を指摘され紹介。左乳癌、トリプルネガティブ、cT4bN3cM1(縦隔リンパ節、肺、骨、皮膚転移)Stage Ⅳと診断された。IMpassion 130 (NCT02425891)に参加し、アテゾリズマブ+nab-PTX施行し、最良効果PRだった。原発巣のみがPDとなり、EC、エリブリン施行し、最良効果はそれぞれPR、PDであった。増大したのは原発巣と局所リンパ節転移のみで、他の転移巣は画像上消失を維持していたこともあり、局所コントロールのためにBt+Ax施行した。術後3ヶ月で初診時とは異なる部位に肺転移が出現した。手術時標本でMSI highであったため、ペムブロリズマブ施行し、最良効果PRだった。9か月経過した現在も病勢は安定している。
MSI high乳癌の割合は低いため、本症例は稀なシチュエーションだといえる。しかし、免疫チェックポイント阻害薬耐性となった場合でも、別の免疫チェックポイント阻害薬が有効である可能性が示唆された点は意義深い。

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