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日本人論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2021/08/13

正常肝患者における左下横隔静脈の血管造影解剖
―門脈圧亢進症の治療戦略へのインパクト―

論文タイトル
Anatomy of Left Inferior Phrenic Vein in Patients Without Portal Hypertension
論文タイトル(訳)
正常肝患者における左下横隔静脈の血管造影解剖 ―門脈圧亢進症の治療戦略へのインパクト―
DOI
10.2214/AJR.20.23106
ジャーナル名
American Journal of Roentgenology
巻号
American Journal of Roentgenology Vol.217 No.2
著者名(敬称略)
荒木 拓次 他
所属
山梨大学医学部放射線医学講座

抄訳

左下横隔静脈は門脈圧亢進症の胃静脈瘤の排血路となりうる静脈であるが、正常肝患者での血管解剖はまとまった報告がない。今回、副腎静脈側からの左下横隔静脈造影血管解剖を分類評価した。逆行性左下横隔静脈造影を行った214例が対象。血管造影分類1型:造影剤が横隔膜下水平枝に到達71.5% (153/214); 1a:1本の主静脈で連続22.4% (48/214)、1b: 数本の細い静脈が吻合しながら到達49.0% (105/214)、2型: 造影剤が横隔膜下水平枝に到達しない28.5% (61/214); 2a: 非常に細く未発達6.5% (14/214)、2b:吻合枝から体循環静脈に流出11.2% (24/214)、2c: 門脈に流出10.7% (23/214)であった。門脈の描出は2c型以外にも1ab型などで17.3%(37/214)で認められ、門脈の吻合は28.0% (60/214)で確認された。左下横隔静脈は複雑な解剖的形態を持ち、門脈との吻合が28%で認められた。この吻合が胃静脈瘤の原型となると推測された。

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