本文へスキップします。

H1

日本人論文詳細

日本人論文紹介:詳細

2021/09/01

成人XLH25例における合併症の頻度

論文タイトル
Incidence of Complications in 25 Adult Patients With X-linked Hypophosphatemia
論文タイトル(訳)
成人XLH25例における合併症の頻度
DOI
10.1210/clinem/dgab282
ジャーナル名
Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism
巻号
Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism Vol.106 Issue9 (e3682–e3692)
著者名(敬称略)
加藤 創生, 伊東 伸朗 他
所属
東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科

抄訳

X連鎖性低リン血症性低リン血症性くる病 (X-linked hypophosphatemic rickets:XLH)では成人期に骨軟化症以外の合併症を呈するが、頻度・重症度についてのまとまった報告は少ない。
今回我々は、成人XLH25例の脊椎CT、股関節・膝関節・アキレス腱Xp、腹部超音波検査、聴力検査の結果を後方視的に解析し、骨軟化症以外の合併症についてまとめた。前縦靭帯・後縦靭帯・黄色靭帯骨化症の重症度評価にOA・OP・OY indexを用い、OA/OP/OY indexの合計をOS indexとして脊柱靭帯骨化症の重症度の指標とした。また、股関節・膝関節の骨棘評価にはKellgren-Lawrence (KL) gradeを用いた。25例中20例(80%)で脊柱靭帯骨化を認め、OA/OP/OY/OS indexの中央値(range)はそれぞれ2(0-22), 0(0-15), 6(0-13), 12(0-41)であった。股関節骨棘・膝関節骨棘はそれぞれ24例(96%)、17例(68%)で認め、KL gradeの中央値はそれぞれ3および2であった。アキレス腱付着部症、腎石灰化、聴力障害はそれぞれ、17例(72%)、17例(72%)、8例(32%)で認めた。本検討によって、成人XLHの異所性骨化の頻度は一般人口と比較して高く、また重症であることが明らかとなった。今後は若年成人の脊柱靭帯骨化症や関節骨棘、および年齢にかかわらずそれらが顕著な症例では、未診断のXLHが背景にある可能性を考慮したい。

論文掲載ページへ