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2022/08/23

フィブロネクチン及びインテグリンα5によるアクチン細胞骨格の再構築ならびに脂肪分化制御機構の解明

論文タイトル
Regulatory roles of fibronectin and integrin α5 in reorganization of the actin cytoskeleton and completion of adipogenesis
論文タイトル(訳)
フィブロネクチン及びインテグリンα5によるアクチン細胞骨格の再構築ならびに脂肪分化制御機構の解明
DOI
10.1091/mbc.E21-12-0609
ジャーナル名
Molecular Biology of the Cell
巻号
Molecular Biology of the Cell Volume 33, Issue 9
著者名(敬称略)
上瀧 萌、信末 博行 他
所属
藤田医科大学 がん医療研究センター 遺伝子制御研究部門

抄訳

我々はこれまでに、細胞の形を決定するアクチン細胞骨格の動態変化が、転写調節因子MKL1を直接制御することで、脂肪分化を誘導することを明らかにしてきた。一方で、脂肪前駆細胞は分化に伴って、細胞外マトリックス(ECM)とその受容体であるインテグリンの発現を変化させ、自らの分化に至適な微小環境を再構築することが知られている。しかし、脂肪分化プロセスにおいてアクチン細胞骨格とECMの再構築がお互いにどのように制御し合うかについては未解明のままであった。本論文では、アクチンの脱重合を開始として、MKL1が阻害されると、細胞が自律的にフィブロネクチン-インテグリンα5の経路を抑制することで、脂肪細胞特有のアクチン細胞骨格への再構築が誘導され、成熟脂肪細胞へと終末分化することを明らかにした。

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