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2024/10/01

Znrf3エクソン2欠失マウスは先天性副腎低形成症を再現しない

論文タイトル
Znrf3 exon 2 deletion mice do not recapitulate congenital adrenal hypoplasia
論文タイトル(訳)
Znrf3エクソン2欠失マウスは先天性副腎低形成症を再現しない
DOI
10.1530/JME-24-0015
ジャーナル名
Journal of Molecular Endocrinology
巻号
Accepted Manuscripts JME-24-0015
著者名(敬称略)
内田登、長谷川奉延 他
所属
慶應義塾大学医学部 小児科学教室

抄訳

ZNRF3エクソン2欠失は先天性副腎低形成症の病因となる。本研究では遺伝子改変マウスを作成し、Znrf3エクソン2欠失(Δ2)が副腎皮質発生に及ぼす影響を検討した。ホモ接合性Znrf3エクソン2欠失(Znrf3Δ2/Δ2)マウスと同胞の野生型マウスを比較した。Znrf3Δ2/Δ2マウスの副腎は低形成を示さず、成長とともに腫大した。6週齢では、活性型β-カテニン陽性細胞数およびWnt/β-カテニン標的遺伝子Axin2 陽性細胞数が減少していた。血中ACTHおよびコルチコステロン濃度は変化していなかった。活性型β-カテニンおよびAxin2陽性細胞数の減少は、エクソン2を欠失したZnrf3がWnt/β-カテニンシグナル伝達を不活化することを示唆するが、Znrf3Δ2/Δ2マウスは先天性副腎低形成症を再現しなかった。ZNER3/Znrf3エクソン2欠失の副腎皮質発生に関する影響には種差があると考える。

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