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2019/04/17

福島第一原子力発電所事故後の安定ヨウ素剤配布地域における小児の内服実態調査

論文タイトル
Stable Iodine Distribution Among Children After the 2011 Fukushima Nuclear Disaster in Japan: An Observational Study
論文タイトル(訳)
福島第一原子力発電所事故後の安定ヨウ素剤配布地域における小児の内服実態調査
DOI
10.1210/jc.2018-02136
ジャーナル名
Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism
巻号
Vol.104 No.5 (1658–1666)
著者名(敬称略)
西川 佳孝 他
所属
ひらた中央病院

抄訳

安定ヨウ素剤の内服は、原子力災害後の小児甲状腺癌の重要な予防策だが、その内服実態については十分に知られていない。本研究では、福島第一原子力事故後の小児の安定ヨウ素剤の内服率を算出し、内服に関連した要因を検討した。2017年8月〜11月にひらた中央病院で実施された甲状腺検診を受診した福島県三春町の小児を対象とした。居住地区をグループレベルとしたマルチレベルロジスティック回帰分析を行った。質問紙の回答に基づき、非内服の理由を分析した。
94.9%の世帯に配布されたが、0〜9歳児の内服の割合は63.5%だった。0〜2歳児の内服は、3歳以上と比して少なく(オッズ比(OR) 0.21; 95%信頼区間(CI)、0.11〜0.36)、保護者が内服している場合は、子供も内服している傾向があった(OR、61.0、95%CI、37.9〜102.9)。居住地区レベルよりも個人レベルの要因の影響の方が大きかった(variance partition coefficient: 0.021)。非内服の理由は、選択式回答では、安全性への懸念が最多だった(46.7%)。その他の理由についての自由記載欄のテーマ分析を行い、安定ヨウ素剤配布、薬剤情報提供、内服指示の課題が明らかになった。今後の原子力災害に備えて、安定ヨウ素剤について、事前に保護者と子供の両方に十分な情報提供を行うことが重要である。

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