EndNote のライブラリを開こうとしたとき、「This library is currently being used by someone else. Try opening it again later.」というエラーメッセージが出現し、ライブラリを開くことができなくなることがあります。
本件は Dropbox や iCloud などのオンラインストレージサービスに EndNote のライブラリデータを保存している方によく起こります。EndNote はオンラインストレージサービス上に管理されることを前提として開発されておらず、互換性がないためデータの破損が発生し、開くことができなくなるものと思われます。
元々互換性がありませんので、オンラインストレージサービスの利用を起因とする不具合やトラブルは弊社テクニカルサポートの対象外となります。あらかじめご了承ください。ただ、
ライブラリの修復の操作でデータを復元できることもあるのでよろしければご参照ください。
なお、複数端末間でのデータ同期は
EndNote の同期機能をご利用ください。
【オンラインストレージ上での利用について】
実際にライブラリデータをオンラインストレージに保存してライブラリを開くことは可能なのですが、利用していると以下の画像のように「
This library is currently being used by someone else. Try opening it again later.」のメッセージが表示され、ファイルが開かなくなったり、EndNote の同期機能を利用できなくなったりと、不具合が発生することが報告されています。
そのため、オンラインストレージ上でライブラリを開き、利用することは避けていただき、基本パソコン内のローカル領域(PC 内の保存領域)に保存・管理いただきますようお願いいたします。
オンラインストレージサービスには上記のほか "SharePoint", "OneDrive", "Box Sync", "Google Drive" なども含まれます。また、共有フォルダ上での利用も非対応です。USB などの外部記憶媒体上でのご利用もご遠慮ください。
特に Macintosh をご利用の場合、macOS のアップデート時にパソコン内の [デスクトップ] や [書類] が iCloud に変更されてしまうことがありますのでご注意ください。
※macOS アップデートの過程でパソコン内の [デスクトップ] や [書類] を iCloud にするか選択する画面が表示されることがあります。デフォルトでは「iCloud にする」ことが選択されている場合がありますので、ご注意ください。
(現在 iCloud に設定されているか確認する方法)
パソコンの Apple メニュー → [システム環境設定] → [iCloud] を選択
「"デスクトップ"フォルダと"書類"フォルダ」にチェックが入っている場合は iCloud になっています。
もし上記設定が有効になっている場合、EndNote のライブラリデータをパソコン上のローカル領域に移動させてください。
※チェックを外して iCloud の設定を解除すると、[デスクトップ] や [書類] のデータが一旦消えてしまうようですので、ご注意ください。Finder の [iCloud Drive] から消えたデータを戻せるようですが、弊社は一切責任を負えませんので、もし解除する場合は事前に Apple のサポートに操作について確認することを推奨します。
(EndNote のライブラリデータについて)
EndNote のライブラリは下記どちらかの形式で保存されています。
ペアで管理されているライブラリを移動する際は一緒に移動するよう、ご注意ください。
※パソコンによっては拡張子(各ファイルのピリオド "." 以降)を表示しない設定になっている場合があります。その場合、予め拡張子を表示する設定に変更の上、ご確認ください。
■ファイルとフォルダのペア
・[ライブラリ名].Data フォルダ
・[ライブラリ名].enl ファイル

※画像は EndNote X9 です。EndNote のバージョンによってはアイコンのデザインが異なります。
※こちらの形式で保存している場合、二つのデータを一緒に移動させる必要があります。
データが分かれてしまうとライブラリ内の情報が損失してしまいますので、ご注意ください。
■パッケージ保存(Macintosh でのみ可)
・[ライブラリ名].enlp ファイル

※画像は EndNote X9 です。EndNote のバージョンによってはアイコンのデザインが異なります。
【複数のパソコンで同じライブラリを利用したい場合】
(EndNote の同期機能を使用)
EndNote に実装されている同期機能を利用することで、複数のパソコンでデータを共有することが可能です。
同期機能の設定については弊社が作成している操作ガイド、または
こちらのページをご参照ください。
※EndNote の同期機能は一つのライブラリのみを、ウェブアカウントを介して複数のパソコン間で同期するために開発されています。
複数のライブラリを管理している場合、EndNote の同期機能では対応できかねますので、予めご了承ください。
(オンラインストレージを中継地として使用)
※あくまで利用方法の案を記載させていただきます。こちらの方法での利用を推奨・保証しているわけではありません。
オンラインストレージ上でライブラリを開かなければ、不具合が発生する確率を下げることができます。
例えば、下記のように利用します。
①パソコンA のローカル領域でライブラリを開き、編集する
②使用完了後、ライブラリデータをパソコンA のオンラインストレージに移動
※必ずオンラインストレージへのアップロードが完了するまでパソコンの電源を切らないでください。
③パソコンB を起動し、オンラインストレージの同期が完了するまで待つ
④ライブラリデータをパソコンB のローカル領域に移動
※必ずデータの移動が完了するまでお待ちください。
⑤ローカル領域でライブラリを開き、使用する
上記を繰り返します。
ただ、ライブラリデータを何回も移動させるので、やはりデータ破損の可能性は依然として残ります。
必ず定期的にライブラリのバックアップを作成してください。
バックアップの作成方法は
こちらのページをご参照ください。
以上
【関連項目】
・
ライブラリデータの破損に備えてバックアップを作成する方法
・
ライブラリを修復する方法(Recover Library)