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2003/05/31:第130号PBL教育と図書館の機能
 

PBL教育と図書館の機能
最近、大学の教育現場において「PBL教育」という言葉をしばしば目にする
ようになった。PBLはProblem-Based Learningを意味し、通常は「問題解決型
学習法」と訳されている。

 これは、従来の講義中心のカリキュラムでは習得が難しいとされている、
問題解決能力、協調作業を通してのコミュニケーションスキル、リーダーシップ
などを養うことが目的とされている。

 実際には、Tutor(テューター)と呼ばれる教員が、少人数(5〜8人程度)の
学生から構成されたグループを担当し、適切な課題(問題点)を提示するという
形態で進行する。学生は問題解決のための仮説を立て、その検証方法を議論し、
立証を目指す。その過程において、立証の科学的根拠を得るために、文献調査や
専門家に対する問い合わせなどの作業が発生する。

 PBL教育は、今までもグループ討議として存在していたと考えられるが、系統的な
導入に関してはカナダのMcMaster大学医学部が起源と言われている。国内でも、
過去10年のうちに工学部や医学部などでの導入が進みつつあり、今月開催された
第74回日本医学図書館協会総会での基調講演でもその実態が報告された。

 PBL教育の普及により、図書館が場所を含めた設備を提供したり、レファレンス
ツールの整備や文献調査方法の指導を通し、ハード、ソフト両面からの支援をする
ことが重要視されてきている。

PBL参考ページ:
http://meds.queensu.ca/medicine/pbl/pblhom10.htm

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