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2012/12/28:第235号 学術出版での剽窃行為−iThenticateによる2012年調査−
 

学術出版での剽窃行為−iThenticateによる2012年調査−

文献の剽窃を防止するためのソフトウェアを提供するiParadigms社によって運営されるiThenticate は,2012年に研究者,著者,学術出版の編集者419人を対象に,剽窃の問題についてオンライン調査を行った。回答者グループは,44%が研究者,40%が編集者,10%が著者,6%が研究部門で働いている大学の従業員で構成されている。

 剽窃行為の現状に関し回答者は,自分の領域における剽窃行為は増えているが約60%,31%は減っている,8%は変わらないと感じている。
 剽窃行為に遭遇する頻度は,25%は日常的に,63%はしばしば,11%は全くないとの回答だった。
 問題の重大性に関しては,どの回答者グループも過半数が重大,または極めて重大との認識で,特に研究者と著者のグループは4分の1以上の回答者が極めて重大と回答している。
 検知ソフトウェアの利用に関しては,高い問題意識とは裏腹に研究者の半数弱は検知ソフトウェアの利用をしたことがないと回答した。逆に,編集者側の大多数はiThenticateを含むソフトウェア日常的に使っている。
 ソフトウェア使用の障壁は,価格,時間,剽窃は自身の機関の問題ではないという安心が主な理由としてあげられていた。編集者グループの30%は,剽窃のチェックにかかる時間を障壁としていた。研究者と著者は価格を理由と考えており,約25%が障壁として最初に挙げていた。
 以前に出版された自分の文献を引用せずに使う自己剽窃に関しては,ここ一年で複製や二重投稿として増えている。自己剽窃の倫理について尋ねたとき53%は深刻または懸念する問題としており,18%は中立,16%はさほど問題にしていない,3%は自己の文献を自分で使うのは妥当との回答だった。

 英国合同情報システム委員会(Joint Information Systems Committee:JISC)が設立し10周年を迎えたPlagiarismadvice.org(前Plagiarism Advisory Service)は,同じくiParadigms社が提供するソフトウェアTurnitinを英国のすべての高等教育機関が使えるようアクセスの運営をサポートしているほか,剽窃に関するワークショップやカンファレンスを企画している。英国の事例では,国をあげて剽窃行為に取り組む様子をうかがうことができる。

※本件調査の対象地域を問い合わせておりましたが,未回答のため記載していません。回答がありましたら,Web版に掲載します。

・iThenticate:2012 SURVEY HIGHLIGHTS:SCHOLARLY PLAGIARISM
http://www.ithenticate.com/Portals/92785/docs/plagiarism-survey-results-120412.pdf, (accessed 2012-12-28)

・http://www.plagiarismadvice.org, (accessed 2012-12-28)

トムソン・ロイター:ORCIDとの連携実装を発表

トムソン・ロイターは2012年11月,同社の一部製品において,研究者固有のIDを付与するプロジェクト"ORCID"との連携を実装したと発表しました。

 トムソン・ロイターは,ORCIDイニシアチブの発足メンバーとして活動してきました。同社の研究コミュニティサイト"ResearcherID"では,研究者が自身のORCIDのIDを登録することができ,ORCIDを容易に参照できるURLを表示できるようになりました。また,ピアレビューの過程を管理する電子論文投稿ツール"ScholarOne Manuscripts"でも,ORCIDとの連携が実装され,利用者はアカウント情報としてORCID IDを登録することができるようになりました。研究者の情報を集中管理することで,同一の研究者や同一研究者の業績成果物が検索しやすくなることが期待されています。

・弊社トムソン・ロイターサイト
http://www.usaco.co.jp/products/isi/index.html

・ORCIDサイト
http://about.orcid.org/

JSTOR:卒業生アクセスプログラム 2013年1月にリリース予定

JSTORは,卒業生アクセスプログラム(Alumni Access Program)の案内を開始しました。 このプログラムは約50機関で行われた3年間の試用期間を経て,2013年1月に正式リリースされる予定です。

【概要】
対象商品: JSTORアーカイブコレクションのみ (CSP, Books@JSTOR等は対象外)
対象機関: 高等教育機関
費用 : 年間アクセス料(AAF)の合計金額の10%
その他条件: 卒業生アクセス用に切り分けたIPアドレス認証の設定が必要

詳細については弊社までお問い合わせください。

・JSTORホームページ Access for Alumni
http://about.jstor.org/alumni

・JSTORホームページ
http://www.jstor.org

・弊社JSTORサイト
http://www.usaco.co.jp/products/jstor/index.html

Ovid Technologies:Joanna Briggs Instituteのコンテンツを提供

Ovid Technologiesは2012年10月より,Joanna Briggs Instituteのコンテンツの提供を開始しました。

 Joanna Briggs Instituteは,オーストラリア アデレード大学に拠点をおく,EBP (Evidence Based Practice : 根拠にもとづく実践)を推進する,国際的な研究機関です。 看護実践に関わるエビデンスの収集,システマティック・レビューやエビデンス・サマリーの作成,データベース化,情報発信および医療従事者の継続学習を支援しています。日本をはじめ,世界の40カ国以上に提携センターがあります。

詳細については弊社までお問い合わせください。

・JBIのEBPリソース概要(日本語)
http://resourcecenter.ovid.com/site/pdf/jbi/JBI_2pg_fs_0912Z_JP_HR.pdf

・Ovid Technologies Japan Office
http://www.ovid.jp/site/index.html

・弊社Ovid Technologiesサイト
http://www.usaco.co.jp/products/ovid/index.html

ASCO:Best of JCO 2012 無料PDF版公開のご案内

米国臨床腫瘍学会(ASCO; American Society of Clinical Oncology)は,機関誌Journal of Clinical Oncologyの特別号"Best of JCO 2012 Fall Meeting Edition" PDF版を現在無料で公開しています。
Best of JCOはASCOやASH(米国血液学会)等の学術集会に合わせて不定期に刊行され,通常集会会場でのみ配布されます。

・Best of JCO 2012 Fall Meeting Edition (PDF)
http://jco.ascopubs.org/site/misc/docs/best-of-jco-fall-edition-2012.pdf

・JCOホームページ
http://jco.ascopubs.org/

・弊社JCOチラシ
http://www.usaco.co.jp/products/agent/catalog/JCO.pdf

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