SUSHI(The Standardized Usage Statistics Harvesting Initiative)は,電子情報資源における
COUNTER準拠の利用統計データを,ベンダーから利用機関に自動転送することを目的とした
プロトコルで,米国情報標準化機構(NISO)がその標準化に取り組んでいましたが,本年9月に
まとめられたNISOにおける投票採決の結果,Z39.93として規格化されることが内定しました。
この後,SUSHIのワーキンググループが米国規格協会(ANSI)に最終版を提出し,ANSIによる
認可を受け正式リリースとなる見込みです。
利用統計管理を簡素化するモデルとしてERMS(電子情報資源管理システム)での採用が
見込まれる中,2006年9月にNISOがその仕様案を公開し,2006年9月20日から開始された機能検証
(トライアル)は,当初の予定通り2007年5月20日に終了しました。トライアル期間中,本プロトコルは
利用者・提供者の両サイドから数多く実施・検証され,その際に確認された改善・修正点が最新の
基準に反映されます。
なお,図書館情報分野で重要な役割を果たしてきているNISOは,2007年6月にアンドリュー・
メロン財団(Andrew W. Mellon Foundation)から$196,000(約2,200万円)の助成を受けており,
この助成はNISOの学術コミュニケーションプログラムのさらなる活性化をもたらすものと
期待されます。
<参考資料>
・NISO Standardized Usage Statistics Harvesting Initiative(SUSHI)
http://www.niso.org/committees/SUSHI/SUSHI_comm.html
・本誌第168号記事
「NISO:SUSHIの仕様案を公開」
https://www.usaco.co.jp/u_news/detail.html?itemid=49&dispmid=605