ユサコニュース詳細

新年明けましておめでとうございます。
　平素はユサコニュースをご愛読いただき誠にありがとうございます。

　ご存じの通り2008年は本当に目まぐるしい1年でした。サブプライムローンの破たんから始まった金融危機は，今や世界中の実体経済に負の影響を及ぼしつつあります。学術研究や学術出版の分野においてもその影響は少なからず予想され，具体的には欧米の不景気が各出版機関の価格政策にどのような影響を与えるのかが注目されます。

　サブプライムに関心が集中する数か月前までは，原油価格や資源価格の高騰が各メディアで大きく取り上げられていました。今でもこの問題は潜在的には続いており，資源問題やCO2の排出抑制は我々の生活に直接的な影響を及ぼします。学術研究や学術情報の世界も，この問題と真剣に取り組む必要があります。現段階における学術情報の流通には，未だに多くの印刷物やその輸送に伴うエネルギーの消費が行われていますが，残念ながら，その削減策についての具体的な議論はほとんど進んでいません。

　これは単に学術情報の電子化を促進するための問題提議ではありません。この資源問題は，全世界のあらゆる産業において対応していかなければならない問題です。近い将来に学術情報の流通が更に効率化し，CO2の削減と同時に各界の研究に役立つことを心より願っています。

　2009年もユサコ株式会社はユサコニュースを通じて国内外の先駆的な情報を皆様にお届けしていく所存です。
本年もよろしくお願い申し上げます。
（米国出張中の機内にて）

平成21年1月吉日
ユサコ株式会社
代表取締役社長
山川　真一

　ACS（米国化学会）は，同社の刊行する電子ジャーナルACS Chemical Biology，Biochemistry，Journal of Proteome Research，Molecular Pharmaceuticsを対象に，投稿論文を従来より2〜7週間程早くオンライン公開するパイロット・プログラムをスタートしました。

　本プログラムは，投稿された論文が採用決定となった段階で，著者の希望があれば3日以内にDOI付で無料公開するものです。Just Acceptedで公開された論文は，その後，通常の編集プロセスを経て正式に出版されますが，先行して付与されたDOIは保持されます。

　Biochemistryの編集者であるRichard N. Armstrongは，学術論文を可能な限り短時間で公共の領域に移動させるJust Acceptedプログラムは，対象論文をすでに出版されたものとして引用することができるため，特に助成金申請者にとって役立つものであると述べる一方，最終フォーマットで出版される前に自身の論文を一般公開することに警戒心を抱く著者の存在を指摘しています。

　ACSはこの機能を利用する著者数および読者数をモニターし，アクセプトされた論文の一般公開の影響を調査する予定です。なお，同様のサービスはJournal of Biological Chemistryを刊行するASBMB（American Society for Biochemistry & Molecular Biology）でも行われています。

・C&EN（Chemical & Engineering News）記事
http://pubs.acs.org/cen/news/87/i03/8703notw7.html

　コアな学術ジャーナルのバックナンバーを初号から電子的に提供するプロジェクトJSTORに，
新たに「19th Century British Pamphlets」コレクションが追加されます。

　19th Century British Pamphletsコレクションは，英国研究図書館コンソーシアム（RLUK：Research Libraries UK）がJISC（Joint Information Systems Committee）デジタル化プログラム（Digitisation Programme）の助成を受けて電子化した，19世紀の英国政治・経済・社会問題にフォーカスした20,000点以上のパンフレットを収録します。コレクションには，ダラム大学（Durham University），
マンチェスター大学（University of Manchester），ロンドン大学ユニバーシティカレッジ（University College London），リヴァプール大学（University of Liverpool），ロンドン大学経済・政治学部（London School of Economics and Political Science），ブリストル大学（University of Bristol）がそれぞれ保有する貴重な広告，図表，地図，ポートレート，風刺画，手紙などの資料が含まれます。第一段階として2009年1月末，約8,000のパンフレットが公開される予定です。（※コレクションは随時追加されます）

　2009年6月30日まで，JSTOR参加機関を対象に，同コレクションへの無料アクセスキャンペーンが
実施されます。

詳細は，弊社までお問い合わせください。

・「19th Century Pamphlets Collection」パンフレット（英語）
http://sandbox.jstor.org/pamphlets/britishHandout.pdf
・弊社JSTORサイト
http://www.usaco.co.jp/products/jstor/index.html
・本誌186号記事「JSTOR：新コレクション追加のお知らせ」
https://www.usaco.co.jp/u_news/detail.html?itemid=69&dispmid=605

AAAS（米国科学振興協会）は，Science OnlineおよびJSTOR「Health and General Science」
コレクションの既存顧客を対象に，Science Classic（買取）を割引価格で販売するキャンペーンを行っています。

　Science Classicは，AAASが刊行する週刊科学誌「Science」の1880年（創刊号）から1996年までのバックナンバーです。通常，買取型と年間購読型の2通りの購入形態が用意されていますが，今回
キャンペーンの対象となるのは，買取型のみです。

【割引率】
・Science Online購読者：通常価格より10％オフ
・JSTOR「Health and General Science」コレクション購読機関：通常価格より25％オフ

【購入期限】
2009年3月31日まで

※Science OnlineとScience Classicは，同一代理店からのみ購入可能となります。

詳細については，弊社までお問い合わせください。

・Scienceホームページ
http://www.sciencemag.org/

本誌191号でご紹介しました，トムソン・ロイター　サイエンティフィックが開催する「Pharma Vision 2009」の当日プログラムをご案内します。

　当日は特別講演者としてAlbany Medical CenterよりJeffrey S. Ross先生と、財団法人しずおか産業創造機構よりファルマバレーセンター所長の井上謙吾先生をお招きする予定です。

【当日プログラム】
9:30 受付開始

10:00 挨拶　 　トムソン・ロイター　サイエンティフィック
　　　　　　　　　マネージングディレクター・日本代表
　　　　　　　　　長尾　正樹　氏

10:15 Our Global Vision
　　　　　　　　　Jon Brett-Harris / Executive Vice President,
　　　　　　　　　Pharma Chem Markets,
　　　　　　　　　Thomson Reuters Scientific

10:45 Thomson Pharma Enhancement Plan
　　　　　　　　　Wendy Hamilton / Vice President,
　　　　　　　　　Product Strategy and Marketing,
　　　　　　　　　Thomson Reuters Scientific

11:25 特別講演　Biomarkers, Drug Development and the Advent of
　　　　　　　　　Personalized Medicine
　　　　　　　　　Dr. Jeffrey S. Ross / Cyrus Strong Merrill Professor
　　　　　　　　　and Chair Department of Pathology and Laboratory
　　　　　　　　　Medicine, Albany Medical College

12:10 昼食・製品デモ

13:30 特別講演 がんのバイオマーカー研究の創薬への応用
　　　　　　　　　財団法人しずおか産業創造機構　ファルマバレーセンター所長
　　　　　　　　　 井上　謙吾先生

14:10 BIOMARKERcenterのご紹介
　　　　　　　　　トムソン・ロイター　サイエンティフィック
　　　　　　　　　アプリケーションサイエンティスト
　　　　　　　　　清水　英樹　氏

14:35 ターゲットデータを活用した研究開発戦略の立案
　　　　　　　　　日本ティブコソフトウェア株式会社
　　　　　　　　　スポットファイアー部門
　　　　　　　　　ソリューションコンサルタント
　　　　　　　　　及川　光博　氏

　　　　　　　　　トムソン・ロイター　サイエンティフィック
　　　　　　　　　アカウントマネージャー
　　　　　　　　　江端　美幸　氏

15:00 コーヒーブレイク

15:20 Integrity Enhancement Plan
　　　　　　　　　Ann Wescott / Head of Product & Business Development,
　　　　　　　　　Thomson Reuters Scientific

16:00 質疑応答・閉会の挨拶
　　　　　　　　　トムソン・ロイター　サイエンティフィック
　　　　　　　　　製薬・化学営業部　統括ディレクター
　　　　　　　　　近藤　義広　氏

【日程・会場】
＜東京会場＞
2009年2月24日（火）
〒108-0075東京都港区港南1-9-39
東京コンファレンスセンター・品川
アクセス&マップ：http://www.tokyo-cc.co.jp/access.html

＜大阪会場＞
2009年2月26日（水）
〒540-0029大阪府大阪市中央区本町橋2-31
シティープラザ大阪
アクセス&マップ：http://www.cityplaza.or.jp/hotelinfo/access.html

【参加費用】無料

【お問い合わせ・お申し込み先】
トムソン・ロイター　サイエンティフィック
http://www.thomsonscientific.jp/event/pharmavision/

または

ユサコ株式会社　ライブラリーアンドエージェント事業部
Tel: 03-3505-3256　Fax: 03-3505-6282



本誌191号記事「Pharma Vision 2009開催のご案内」
https://www.usaco.co.jp/u_news/detail.html?itemid=69&dispmid=605

EndNoteの学生版の購入対象者が拡大されました。これまで学生版は，学部・大学院生のみを対象としていましたが，2009年1月1日より“ポストドクター”の方も購入することができるようになりました。

ポストドクター：博士号取得者であり，どの研究機関・企業にも正式雇用されていない方
（※臨時，派遣，アルバイト，嘱託契約の場合は，購入可能です。）

購入先：大学生協もしくは株式会社バーシティウェーブ

　購入時には，下記の専用申込書2種類を販売店に提出する必要があります。
・ご購入申込書
・EndNote学生版購入申込書（ポストドクター用）

　申込書は，弊社もしくは株式会社バーシティウェーブのホームページにてダウンロード可能です。
詳細は以下URLにてご確認ください。

・バーシティウェーブホームページ（EndNoteページ）
http://www.varsitywave.co.jp/Prothesis/ENDNOTE/posdoc.html
・弊社EndNote紹介サイト
http://www.usaco.co.jp/products/isi_rs/endnote.html

2008年12月27日に医中誌Web（Ver.4）の機能改善が行われました。主な内容は以下の通りです。

【メジャー統制語検索】
　2003年以降のデータを対象に，“メジャー統制語”による検索が可能になりました。
ADVANCED MODEのプルダウンで“メジャー統制語”を選択，もしくは検索語の後にタグ（MTH）を付けて検索します。メジャー統制語とは，PubMed の“Major Term”に相当する特に重要なキーワードです。

【収載誌の詳細情報へのリンク】
　医中誌Webの検索結果から，収載誌の詳細情報ページにリンクできるようになりました。リンク先は，医中誌ホームページの「収載誌検索」の詳細情報ページです。発行元URLや収載開始情報などを参照できます。

【発行元検索】
　発行元による検索が可能になりました。ADVANCED MODEのプルダウンで“発行元”を選択，もしくは検索語の後にタグ（PN）を付けて検索します。

【EndNote Webへのダイレクトエクスポート対応】
　ダイレクトエクスポート機能のエクスポート先にEndNote Webが加わりました。ダイレクトエクスポート機能とは，医中誌Webの検索結果を機関の複写依頼システムや文献管理ソフトにエクスポート（転送）する機能です。

【PubMedリンク先をAbstract Plusへ変更】
　検索結果に表示されるPubMedへのリンク先が，従来のAbstractからAbstract Plusに変更されました。

　医中誌Web Ver.4の詳細内容は，医学中央雑誌刊行会のサイトをご参照ください。

・医中誌Web（Ver.4）バージョンアップ情報
http://www.jamas.or.jp/news/ver.html
・医学中央雑誌刊行会お知らせ
http://www.jamas.or.jp/index.html