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USACO News:詳細

2010/07/31:第208号 ICOLC:経済危機とコンソーシアム契約への影響に関する声明に追加
 

ICOLC:経済危機とコンソーシアム契約への影響に関する声明に追加

国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC:International Coalition of Library Consortia)は,2009年1月に “世界経済危機とコンソーシアム契約への影響に関する声明”を発表し,多くの学術図書館が世界的な経済危機の影響を受け厳しい状況に陥っていることを訴え,情報提供者側に協力を呼びかけた(本誌第192号参照)。この後に北米研究図書館協会(ARL)も同様の声明を発表したが,利用機関からの具体的な要望を受け2010年度の購読物の値上げを控える出版機関も少なくなかった。
 ICOLCは図書館や図書館コンソーシアムの予算についての更新情報を伝えるため2010年6月14日付で同声明を再発行した。

 再発行版には,2009年のオリジナル版の内容を補強するために3つの重要なポイントが追加されている。1点目として,声明のオリジナル版でICOLCは予算削減の深刻さを過大に見積もっていなかったことに加え,欧州の財政問題などの火種を抱えていることなどを考えると,むしろ,これから更に悪化する可能性があることを示唆している。
 2点目として,50のICOLCのメンバーグループが参加した,30を超える主要電子データベースベンダーと雑誌出版者の2009年から2010年価格の変化に関する調査の結果として,38%の価格変更が1%以内の値上り,7%の価格変動は値下げであったことが示され, 図書館とコンソーシアムと協調し価格抑制を果たした出版者を称えた。ICOLCはこのような動きを拡大する必要があるとし,2010-2011年に関しても図書館ができるだけライセンス契約規模を維持することができるよう,全ての出版者に価格の抑制を要望している。

 3点目には,ライセンス提供されるコンテンツに関して価格とアクセスが独占されることの危険性が指摘され,複数の提供経路を確保することが長期的に購入可能で適切な選択肢を提供し,多くの図書館コミュニティーからのアクセスを実現するというICOLCの考えが示された。具体的には,出版者はコンテンツを多数のベンダーからアクセスできるようにすることと,オンラインベンダーとアグリゲーターがメタデータを学術情報の統合インデックスサービスに非独占的に提供することを勧告している。プラットフォームの提供を独占しようとする出版者の動きを牽制するとともに,近年登場した,Primo CentralやSummonのようなサービスが普及することを支持していると受け止められる。

 本声明文は,2010年6月20日時点で120を超えるICOLCのコンソーシアム代表メンバーに採択されている。

・ICOLC声明文(改訂2版)
http://www.library.yale.edu/consortia/icolc-econcrisis-0610.htm
・本誌第192号トピックス:経済危機と学術出版
https://www.usaco.co.jp/u_news/detail.html?itemid=89&dispmid=605

New England Journal of Medicine:プラットフォーム変更のお知らせ

2010年7月25日,米国マサチューセッツ医学会が発行する総合医学雑誌“New England Journal of Medicine(NEJM)”のプラットフォームが従来のHighWireからAtyponに変更されました。

 今回の変更により,IPアドレス・Athens ID・Shibbolethなどのプロファイルを再入力する必要はありません。また従来のURL www.nejm.org は今後も利用可能となっており,デジタルオブジェクト識別子(DOI)の変更もありません。

 ただし,管理者ユーザーネーム/パスワードについては下記の通り変更がありますのでご留意ください。

(1)新ウェブサイトでは,メールアドレスがユーザーネームとなります。初回ログイン時に確認ページが  表示されますので,使用されるメールアドレスを選択ください。
(2)新ウェブサイトでは,複数のユーザーネーム/パスワードを利用することはできません。
(3)個人購読者については,各自ユーザーネームをメールアドレスに変更する作業が必要となります。  変更方法については個人購読者へ直接案内が送られる予定です。

 詳細は弊社までお問合せください。
 
・New England Journal of Medicine
http://www.nejm.org/
・New NEJM.org What you need to know
http://www.nejm.org/whatyouneedtoknow/
・株式会社南江堂:プラットフォーム変更に伴う新しいNEJM.orgのお知らせ
http://www.nankodo.co.jp/yosyo/html/PDF/NEJM_Letter.pdf

John Wiley & Sons Inc:プラットフォーム移行のお知らせ

John Wiley & Sons Incの新しい電子プラットフォーム“Wiley Online Library”が2010年8月9日(月)午前1時(日本時間)にリリースされます。これに伴い,現行のプラットフォーム“Wiley InterScience”の提供は2010年8月7日(土)午後5時(日本時間)をもって終息します(移行期間中はWileyInterScienceおよびWiley Online Libraryにサービス一時停止のメッセージが表示されます)。

 Wiley Online Libraryは,Wiley-Blackwell,Wiley-VCH,Jossey-BassといったWileyの主要インプリントをカバーし,400万本以上の論文を収録する約1,500誌のジャーナルに加えて,9,000タイトルの電子ブック,その他多数のレファレンスワーク・実験プロトコル・データベースなどの多様なコンテンツを共通の環境で閲覧することができます。

 Wiley Online Libraryは最新のウェブ技術を導入し,世界各国の図書館員からの意見や要望を積極的に採用した結果,より直観的で清新なインターフェイスを実現しました。また,アクセスアイコン,COUNTER準拠の利用統計(SUSHIプロトコル対応を含む),Z39.50プロトコルへの対応,検索エンジン最適化,OpenURL対応,契約タイトルリスト,電子ブックのMARCレコード付与,機関ブランディングなどの機能・特徴を備えています。

 Wiley Online Libraryは従来のWiley InterScienceを全面的に継承し,すべてのコンテンツを一斉移管する予定です。利用機関が現在保有するライセンスは自動的にWiley Online Libraryに継承されます。

 詳細は,弊社またはワイリージャパンへお問い合わせください。

・Wiley Online Library
http://www.wileyonlinelibrary.com
・Wiley Online Library情報
http://www.wileyonlinelibrary.com/info
・ワイリージャパンホームページ
http://www.wiley.co.jp/

EndNote X4 Windows 販売開始のご案内

EndNote X4(Ver.14)Windowsがリリースされ,弊社は国内での販売を開始しました。
これに伴い,従来のEndNoteX3(Ver.13)Windowsの販売を終了しました。

●EndNote X4 Windows の主な強化点
・フルテキストPDFからの文献情報インポート(PDFが複数格納されたフォルダからの一括インポートも可能)
※ただし,出版者が作成したフルテキストPDFで,DOI(Digital Object Identifier)を含むものに限ります。画像スキャンしたファイルには対応しません。
・本文中の引用部分から対応する巻末レファレンスを参照するハイパーリンクを自動作成
・引用文献の追加・削除・移動・詳細情報の更新などをWord上の1画面で操作できるEdit & Manage Citations機能
・ライブラリ一覧画面での素早いレコード編集を可能にするQuick Editタブ
・既存グループ間の重複レコードを抽出・保存
・投稿規程「APA 6th」に対応
・脚注スタイルの初回引用と次回以降引用の個別設定
・4,500種類以上の投稿スタイル

●動作環境(2010年7月現在)
・対応OS:Windows XP Service Pack 3
Windows Vista(32ビット/64ビット)
Windows 7(32ビット/64ビット)
・RAM容量:256MB以上
・HD空容量:180MB以上
・対応ワープロ:MS Word 2003/2007
MS Word 2010(32ビット)
OpenOffice.org Writer 3
・CPU:450MHz以上
・CD-ROMドライブ(インストール時に必要)

※EndNote X3以前のバージョンでは,MS Word 2010上でのCite While You Write機能の利用が出来ません。MS Word 2010を利用の場合は,EndNote X4をお使いください。

 価格・無償アップグレード・注文方法などの詳細は,弊社ホームページを参照ください。
なお,EndNote X4 Macintoshの販売日は未定ですが,情報を入手次第,弊社ホームページにてご案内します。

・弊社EndNoteサイト
http://www.usaco.co.jp/products/isi_rs/endnote.html

Wiley-Blackwell:創刊誌The Wiley Interdisciplinary ReviewsがPROSE Awardsを受賞

米国出版社協会(The Association of American Publishers)が優れた学術出版物に対して毎年贈るPROSE Awards(The American Publishers Awards for Professional & Scholarly Excellence)で,Wiley-Blackwell社の“The Wiley Interdisciplinary Reviews(WIREs)”が最高賞のR.R. Hawkins Awardsを受賞しました。

 WIREsは,伝統的な学問分野の境界領域にあって近年急速な展開をみせている学際的分野に焦点を当て,分野ごとに系統的な総説論文を刊行するハイブリッド出版物として2009年に創刊されました。

WIREsの3つの特性
・WIREs各タイトルの編集委員会は,学際的な協力を促進するため,異なる専門分野に属する研究者 により構成されています。また,異なる領域の研究者によるレビュー論文の共同執筆を奨励し,各執 筆者には学際的視点を取り入れるよう促しています。
・WIREsは一般的な学術誌のように定期刊行(2か月毎)されており,PubMedやWeb of Science*にも収 録されています。(*Web of Scienceには現在WIREs Nanomedicine and Nanobiotechnologyのみが  収録されています。)
・各タイトルはそれぞれの学際的分野を網羅的かつ体系的にカバーしています。各主題の専門家によ り執筆され,査読を経たレビュー論文のみを掲載することで,内容の信頼性を確保します。

現在刊行が始まっているタイトルは以下の6タイトルです。
・WIREs Nanomedicine and Nanobiotechnology
・WIREs Climate Change
・WIREs Cognitive Science
・WIREs Computational Statistics
・WIREs Systems Biology and Medicine
・WIREs RNA

 今後2012年までに,WIREs Computational Molecular Science,WIREs Energy and Environment,WIREs Membrane Transport and Signalling,WIREs Data Mining and Knowledge Discovery,WIREs Developmental Biologyの5タイトルが追加される予定です。

 各タイトルは,それぞれ創刊から2年間は電子版を無料で利用できます(機関単位でのアクセス申込みに限る)。またご希望に応じて1機関につき1部,冊子体を無料購読することも可能です。

アクセス申込みは以下のURLから行えます。
http://www3.interscience.wiley.com/aboutus/topics/wires_opt-in_form.html

詳細は弊社またはワイリー ジャパンまでお問合せください。

・The PROSE Awardsの掲載ページ
http://www.proseawards.com/current-winners.html
* R.R. Hawkins Awardは,University of Chicago Pressの「Plato’s Philosophers: The Coherence of the Dialogues」も同時に受賞しています。
・Wileyプレスリリース
http://as.wiley.com/WileyCDA/PressRelease/pressReleaseId-68257.html
・The Wiley Interdisciplinary Reviews(WIREs)サイト
http://wires.wiley.com/WileyCDA/
・Wiley-Japanホームページ
http://www.wiley.co.jp/

Ovid:OvidSP・Nursing@Ovid Version 2.3と3.2の並行運用を終息

本誌第204(2010年3月)号でご案内したOvidSP・Nursing@OvidのVersion 2.3と3.2の並行運用の終息日が,2010年8月2日(米国時間)(※日本では8月2日深夜)と発表されました。

 今回の切り替えにより,図書館ホームページや電子ジャーナルリストに登録されているアクセスURLを書き換える必要はありません。今後は,日本語インターフェイスや新機能を搭載したVersion 3.2をご利用ください。

・Ovid Technologies Japan Office
http://www.ovid.jp/site/index.html
・弊社Ovid紹介ページ
http://www.usaco.co.jp/products/ovid/index.html
・本誌第206号記事「Ovid:OvidSP日本語インターフェイスをリリース」
https://www.usaco.co.jp/u_news/detail.html?itemid=91&dispmid=605
・本誌第204号記事「Ovid:OvidSPバージョンアップ(Version 3.0)のご案内(その2)」
https://www.usaco.co.jp/u_news/detail.html?itemid=89&dispmid=605

SLAとJSLA:ICoASL 2011を共催

 米国専門図書館協会(SLA:Special Library Association)のアジア支部は,専門図書館協議会(JSLA:Japan Special Libraries Association)と共催で“International Conference of Asian Special Libraries(ICoASL 2011)を開催します。

期間:2011年2月10日(木)から12日(土)まで
開催地:東京

 “ユーザーの信頼を築く:デジタル時代における専門図書館復興への手掛かり”(Building User Trust:The Key to Special Libraries Renaissance in the Digital Era)をキーワードに開催されるこの国際会議には,およそ350名の図書館情報学の専門家や関係者の参加が見込まれています。

SLAホームページ
http://www.sla.org/
SLA アジア支部ホームページ
http://units.sla.org/chapter/cas/

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