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学術情報流通の主役をEリソースが担う中,利用実績をベースにした評価指標の開発が模索されている。代表的なプロジェクトとしては,本誌第184号のトピックスでも紹介したMESURが挙げられる。2010年8月に開催された国際図書館連盟(IFLA)年次大会でも,オープンアクセス文献の利用動向ベースの指標の実用化を目指すプロジェクトOpen Access Statistik(OAS)が紹介された。 OASはドイツ研究振興協会(DFG)の資金助成を受け,ドイツ・ネットワーク情報イニシアチブ(DINI)主導のもと,シュトゥットガルト大学など4つの国内機関がパートナーとして参画し2008年7月に発足した。オープンアクセス文献の論文単位のインパクトをモニターするために,複数サーバの相互運用で利用データを交換する標準仕様や,利用データの収集,加工,交換のインフラ構築,既存の利用実績に関する規格への準拠,そして実施ガイドラインの策定などの具体的な目標が掲げられた。 OASの構成は大きくデータプロバイダ(図1参照)とセントラルサービスプロバイダ(図2参照)の2つに分かれる。4つのパートナーはデータプロバイダとして機関のリポジトリやリンクリゾルバーのログ,データの匿名化や固有IDを付与した上でOpenURL ContextObjectsに変換し,セントラルサービスプロバイダがOAI-PMHでハーベストできるように準備する環境を構築した。 セントラルサービスプロバイダは,各データプロバイダのデータを収集し,論文と利用者の重複除去を施し,COUNTER,LogEc,IFABCの指針に沿ってロボットのアクセスやクリック間隔による同一利用の同定などを行い,それぞれの形式で閲覧可能にする。セントラルサービスプロバイダが集計した結果は,データプロバイダや他のオープンアクセスサービスに再利用できる形で提供することが検討され,文献の評価以外にも適性度ランキングやレコメンデーションサービスへの活用が期待されている。 これまでの試行から,リンクリゾルバーが生成するログの課題として,リンク先(ターゲット)が必ずしもフルテキストではなく,論文の鑑ページであったりすることでデータの均一化が難しくなっていることや,そもそも利用データを提供しないリンクリゾルバーがあること,OASが目的としているオープンアクセス資料のデータがほとんどないことが挙げられている。また,重複除去に関しては,同一文献が複数のサーバに収録されることで異なるIDを付与されたり,同一ファイルであっても複数の中継ページを持つことが理由で困難になっていることが報告されている。 なお,OASのホームページでは,データフォーマットと交換の仕様書(バージョン0.5)と,DSpace,OPUS,WebDocによるリポジトリをデータプロバイダにするためのソフトウエア(ソースコード)が提供されている。 OASはDINIの電子出版ワーキンググループが主導するプロジェクトの一つで,この他に,Eリソースの引用追跡のプロジェクト(DOARC)と,リポジトリのネットワーク構築を目標とするプロジェクト(OAN)があり,相互に関連している。次のステップとしてOAS2が構想され,ドイツのみならず国際的な展開が検討されている。 (図1)データプロバイダ By Ulrich Herb "Alternative impact measures for open access documents An examination how to generate interoperable usage information from distributed open access services" http://www.dini.de/fileadmin/oa-statistik/projektergebnisse/Goeteborg-2010-08-11-Herb.pdf (図2)セントラルサービスプロバイダ By Ulrich Herb "Alternative impact measures for open access documents An examination how to generate interoperable usage information from distributed open access services" http://www.dini.de/fileadmin/oa-statistik/projektergebnisse/Goeteborg-2010-08-11-Herb.pdf (図3)オンラインデモ画面 By Ulrich Herb "Alternative impact measures for open access documents An examination how to generate interoperable usage information from distributed open access services" http://www.dini.de/fileadmin/oa-statistik/projektergebnisse/Goeteborg-2010-08-11-Herb.pdf ・Open Access Statistiks (Open Access Statistics) http://www.dini.de/projekte/oa-statistik/english/,(accessed 2010-09-30). ・OASオンラインデモ http://oa-statistik.sub.uni-goettingen.de/statsdemo,(accessed 2010-09-30). ・OASデータフォーマットと交換の仕様書バージョン0.5 http://www.dini.de/fileadmin/oa-statistik/projektergebnisse/Specification_V5.pdf,(accessed 2010-09-30). ・OPUS, DSpace, WebDocのモジュール http://www.dini.de/projekte/oa-statistik/english/software/,(accessed 2010-09-30). ・ドイツ・ネットワーク情報イニシアティブ(DINI) http://www.dini.de/english,(accessed 2010-09-30). ・ドイツ研究振興協会(DFG) http://www.dfg.de/en/index.jsp,(accessed 2010-09-30). ・DOARC (Distributed Open Access Reference and Citation Services) http://doarc.projects.isn-oldenburg.de/,(accessed 2010-09-30). ・OAN (Open Access Network) http://www.dini.de/projekte/oa-netzwerk/,(accessed 2010-09-30). ・本誌第184号トピックス「研究活動評価の新たな指標を求めて-MESUR-プロジェクト」 https://www.usaco.co.jp/u_news/detail.html?itemid=67&dispmid=605
先月に引き続き,現時点で判明している主要出版機関別の値上げ状況(外貨ベース)を報告します。タイトル選定,予算計画の参考資料としてご利用ください。 ◇American Psychiatric Publishing, Inc ・・・6% ◇American Public Health Association ・・・9% ◇American Society of Civil Engineers ・・・9% ◇American Society of Hematology(Blood) ・・・5% ◇Annual Reviews ・・・2% ◇CABI Publishing ・・・2% ◇Journal of Bone & Joint Surgery ・・・3% ◇Journal of Immunology ・・・5% ◇Maney Publishing ・・・13% ◇Oxford University Press ・・・10% ◇Springer ・・・5% ◇Taylor & Francis ・・・9% 【注意】 タイトルを複数提供する出版機関については,値上がり率の平均値となります。あくまで目安としてご参照ください。
Ex Libris社が提供するリンクリゾルバー,SFXのバージョン4がリリースされました。 バージョン4では,管理者機能と知識基盤(Knowledge Base)を中心に改善が実施され,その結果,シンプルな購読情報のメンテナンス作業や頻繁なKnowledge Baseアップデートの実施を実現することができました。 バージョン4の特徴を一部ご紹介します。 ・Knowledge Baseアップデートの処理がより高速になりました。 ・Knowledge Baseアップデートの頻度が週一回に増え,必要に応じて補足的なアップデートも行われるようになりました。 ・管理者画面のインターフェイスが一新され,機能面も強化されました。 ・電子ブックの書誌に著者名フィールドが追加されました。 今後も,管理者画面の新機能追加,電子ブックのサポート強化,ローカルな変更やリソースの追加を顧客がグローバル環境に登録することのできるオプションなど,様々な機能向上が順次提供される予定です。 なお,国内の導入機関への新バージョンの適用は,弊社における機能検証などが完了した後,順次ご案内させていただく予定です。 ・Ex Libris プレス・リリース http://www.exlibrisgroup.com/default.aspcatid={916AFF5B-CA4A-48FD-AD54-9AD2ADADEB88}&details_type=1&itemid={D8972BFA-0034-444F-A6BE-573B2212267B} ・弊社Ex Libris製品紹介案内 http://www.usaco.co.jp/products/exlibris/index.html
弊社は,第12回図書館総合展においてEx Librisユーザグループミーティングを開催します。 ・概要 【Ex Libris社の今後の展望】 伝統的な紙媒体から電子・デジタルコンテンツの管理まで,時代と共に変化する図書館システムの世界市場を常にリードし続けてきたEx Libris社より,これからの学術コミュニケーションモデルの変容,学術図書館の挑戦,図書館サービスの未来,新たなコラボレーションの形などについて発表します。新時代に向け,大きく変容を遂げつつある同社の戦略的枠組みについてもご紹介します。 【製品Update】 ユサコ製品担当より,SFX(リンクリゾルバー),Verde(電子情報資源管理システム),MetaLib(メタサーチ),Primo(次世代OPAC)の最新動向や将来の取り組みなどをご紹介します。 【事例紹介(予定)】 Ex Libris製品の導入事例やユニークな取り組みなどをご利用機関よりご紹介いただきます。 【その他】 ご質問,ご意見,ご要望をお寄せいただく場を設ける予定です。 ※未導入機関様もご参加いただけます。 ・タイトル:Ex Libris Update 〜ユーザグループミーティング〜 ・日程:2010年11月26日(金)(10:30-12:00)(受付開始:10:10) ・会場:パシフィコ横浜 会議センター 3F 第1会場(301) ・講師:ユサコ株式会社,Ex Libris他 参加をご希望の方は、次の項目を明記の上お申し込みください。 ・ご機関名/部署名/ご参加者名/ご住所/Tel/Fax/E-mail 【お問い合わせ・お申し込み先】 ユサコ株式会社 システム販売グループ Tel: 03-3505-3259 Fax: 03-3505-6284 図書館総合展展示ブースではEx Librisをはじめ,JSTOR, ebrary,EndNoteのデモを行っております。どうぞお気軽にお立ち寄りください。 【展示ブース:日時・会場】 ・日程:2010年11月24日(水)〜26日(金) ・会場:パシフィコ横浜 展示ホールC (ブースno.27) ・〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1-1-1 アクセス&マップ: http://www.pacifico.co.jp/visitor/accessmap.html
弊社はEndNote X4(Ver.14)Macintosh版の国内販売を9月24日から開始しました。 これに伴い,従来のEndNote X3(Ver.13)Macintosh版の販売を終了しました。 ●EndNote X4 Macintosh の主な強化点 ・フルテキストPDFからの文献情報インポート(PDFが複数格納されたフォルダからの一括インポートも可能) ※出版者が作成したフルテキストPDFで,DOI(Digital Object Identifier)を含むものに限ります。 画像スキャンしたファイルには対応しません。 ・本文中の引用部分から対応する巻末レファレンスを参照するハイパーリンクの自動作成 ・編集中のWordから引用文献の追加,削除,移動,詳細情報の更新などを容易に行うことができる Edit & Manage Citations機能 ・ライブラリ一覧画面で素早いレコード編集ができるQuick Editタブ ・2つ以上の既存グループから重複レコードを抽出し新たなグループとして保存 ・米国心理学会の投稿規程「APA 6th」に対応 ・脚注スタイルの初回引用と2回目以降の引用の個別設定 ・4,500種類以上の投稿スタイル ●動作環境(2010年9月現在) ・対応OS: Mac OS X 10.5, 10.6 ・RAM容量:256MB以上 ・HD空容量:180MB以上 ・対応ワープロ:MS Word 2004/2008 Apple pages '09 CPU:450MHz以上 CD-ROMドライブ(インストール時に必要) ご注文は、弊社ウェブサイトより承ります。 価格・注文方法・無償アップグレードなどの詳細は,弊社ホームページを参照ください。 ・弊社EndNoteサイト http://www.usaco.co.jp/products/isi_rs/endnote.html
コアな学術ジャーナルのバックナンバーを電子的に提供するJSTORが,植物科学のコンテンツを収録したPlant Scienceの提供を開始しました。JSTOR参加機関には,2011年末まで無料でアクセスが提供されます。 JSTOR Plant Scienceの概要は下記の通りです。 ・植物標本,文献,ペインティング,ドローイング,写真などを提供。植物標本は現在80万以上収録 しており,完成時には220万になる予定 ・アフリカ関連資料を収録するAlukaからThe African Plantsのコンテンツが削除され,JSTOR Plant Scienceで提供 ・47ヶ国,160組織以上が参加する共同事業「The Global Plants Initiative」によるコンテンツ提供 ・JSTOR Ecology & Botany CollectionをはじめとしたJSTORの植物科学関連文献情報にリンク 詳細については弊社までお問い合わせください。 ・JSTOR Plant Science http://plants.jstor.org/ ・弊社JSTORサイト http://www.usaco.co.jp/products/jstor/index.html
世界中で利用されている英語の百科事典オンラインサービスBritannica OnlineがリニューアルされURLが変更になりました。 リニューアルの概要は下記の通りです。 ・新URL:http://www.britannica.com (※旧URLにアクセスすると,自動的に新URLにリダイレクトされます) (※ブリタニカ・オンライン・ジャパンのURL変更はありません) ・オートコンプリート機能 検索キーワードを入力する際,項目名(見出し語)を予測して表示 ・外部コンテンツを集約 記事に関連する外部ウェブサイト,電子ジャーナル,マルチメディアなどのコンテンツを記事ページに集約 ・記事の表示履歴 最近表示した記事の履歴を保存 ・Article History & Contributors 各記事の改訂履歴,寄稿者を表示 ・Workspaceの機能向上 Britannica Onlineのコンテンツだけでなく,ユーザ独自の画像や外部Webサイトへのリンクなどを保存 ・Suggest Edit & Get Involved 収録記事に対する改訂要望や新しい記事の提案をブリタニカ編集部に送付 ・Magazine Browse EBSCO電子ジャーナルのタイトル別リストを追加 今回のBritannica Onlineリニューアルを記念して,ブリタニカ・ジャパン株式会社では, "ブリタニカ・オンライン・ジャパン"の2か月無料トライアルキャンペーンを以下の通り実施しています。ブリタニカ・オンライン・ジャパンには,日本語のBritannica Online Japanと英語のBritannica Onlineが含まれます。 ・対象機関:ブリタニカ・オンライン・ジャパンの新規導入を検討している機関 ・トライアル期間:2010年9月から2011年3月までの希望する2か月間 トライアルのお申込および詳細については弊社までお問い合わせください。 ・ブリタニカ・オンライン・ジャパン http://britannica.co.jp/online/bolj/index.html ・弊社ブリタニカ・オンライン・ジャパンサイト http://www.usaco.co.jp/products/britannica/index.html
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